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90年代のスーパーカー「EB110」が現代に蘇った!? ブガッティ、110周年記念モデル「チェントディエチ」を発表(1/2 ページ)

ただの復刻版ではなく、「現代版のEB110」のようなデザイン。

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 フランスの高級スポーツカーメーカー・ブガッティは、創立110周年を記念した新型「チェントディエチ」を発表しました。

ブガッティ チェントディエチ EB110
チェントディエチ(写真:ブガッティ、以下同)

 創立110周年を迎えるブガッティですが、その歴史は平坦なものではありませんでした。20世紀前半にレースで活躍し、高級スポーツカーを販売していた由緒正しい歴史あるメーカーのひとつですが、創始者が亡くなってからは飛行機用エンジンメーカーとして生き残ることになり、自動車メーカーとしての歴史は一度途絶えてしまいます。

 1987年にイタリアの実業家が商標を取得して「ブガッティ・アウトモビリ」を復活させ、1991年に再起をかけて発表したクルマが「EB110」でした。

 EB110は3.5リッターのV12エンジンにクアッドターボを搭載した超ド級のスーパーカーで、圧倒的な存在感を放ちましたが、2代目ブガッティは1995年に倒産。その間にいくつかのコンセプトカーを発表していましたが市販化できたのはEB110だけでした。

 その後、ブガッティブランドはフォルクスワーゲングループの一員となり、1000馬力のW16エンジンを積む「ヴェイロン」で鮮やかな復活を果たして現在に至ります。

ブガッティ チェントディエチ EB110
「EB110」を思わせるデザイン

 そして、チェントディエチはイタリア語で110という意味を持ち、モチーフとなっているEB110にちなむだけでなく、ブガッティ110年の歴史を象徴する特別なマシンということがわかります。

 EB110とチェントディエチ、ベースとなった「シロン」の3台が並んだ写真を見ると、ヴェイロンやシロンのような新生ブガッティのスーパーカーの多くが曲線的なデザインをしているのに対し、チェントディエチのウインドウやプレスラインなど、横から見た姿はEB110に通じるものがあります。

 ディテールを見ても、伝統の「馬蹄形グリル」を中央に小さく付けた独特の顔付きはまさにEB110。5つ並んだ丸いサイドインテークは、パワーアップ版のEB110SSにそっくりです。

ブガッティ チェントディエチ EB110
左からEB110、チェントディエチ、シロン

 チェントディエチの見どころは、EB110が現代によみがえったかのようなデザインだけではありません。8リッターのW16エンジンは、ブガッティ史上最高を更新する最大1600馬力を発生します。静止状態から時速100キロまでの加速にかかる時間はわずか約2.4秒、時速200キロまででも約6.1秒。最高時速は約380キロに達します。

 気になるお値段は800万ユーロ(約9億円)ということで、3月に発表されたもうひとつの110周年記念モデル「ラ・ヴォワチュール ・ノワール」が1100万ユーロ(約13億円)だったことを思えばお買い得(?)なのかもしれません。ちなみに10台限定で、発表時点で既に完売しているそうです。

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