米ユタ州の消防隊ノース・デイビス消防区が、自動車事故現場へかけつけた隊員の紫色になった手を写した画像を公開し、注目を集めています。奇妙な色に光る指先は、事故に巻き込まれた2歳の少女の不安を和らげるための対応によるものでした。
交通事故が発生したのは、ユタ州のクリアフィールドという都市。海外の報道によると、現場へ到着した消防隊と救急隊員は車両が3度追突したものの、事故それ自体は軽度なものと判断しました。しかし、現場へ駆けつけた隊員の注意を引きつけたのは、幼い少女が泣き叫ぶ声でした。ノース・デイビス消防区のキャプテンを務めるケヴィン・ロイドさんは「その女の子は本当に、とても大きな声で泣き叫んでいました」と、事故現場での記憶を語っています。
ケヴィンさんは、女の子が何かを握りしめていることに気づきます。その持ち物について質問するうちに、マニキュアのボトルであるとわかりました。「一般的にできることをしました」「よくわかりませんでしたが、ボトルを開けたんです」と、その状況を振り返ります。そして、いつの間にか、彼の指にはネイルペイントが施されていました。同じくチーフを務めるアレン・ハドリーさんもやってきて、女の子に爪を塗ってもらいます。
女の子の母親は事故が発生したときの心境を「私のお腹には子どもがいて、娘は車の中で泣きわめいていたんです。パニック状態でした」と語っています。しかし2人の隊員の対応により、女の子が泣き止んだことに気づいたそうです。「娘はただ喜んでいました」「そしてそれは、私の気持ちも少しばかりなごやかにしてくれたのです」と、一安心したことを明かしています。後の取材により明らかになっていますが、どうやら女の子はおばあちゃんの爪をマニキュアで塗ってあげる予定があり、それを楽しみにしていたようです。
ノース・デイビス消防区のFacebookページに、ネイルペイントされたケヴィンさんとアレンさんの写真が投稿されると「ノース・デイビス消防区ファミリーが大好きです!」「2人ともすごくいい感じだよ!」といった賞賛の声や2万件を超える高評価が寄せられました。ちなみに爪の色は女の子のアレンジによるもので、アレンさんはピンク色に、ケヴィンさんは紫色に塗られています。マニキュアは爪を越え、指にまで達しています。
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実はこの警官、赤ちゃんのパパなんです。