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“賛否両論”というかほぼ“否” バチェラー・ジャパンシーズン3、なぜファンは悲鳴を上げたのか(2/2 ページ)

俺たちは「バチェラー」に夢を見ていた……。

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 参加した女性陣も、一応ネタバレはアマゾンとの契約上できないものの、ガンガン情報発信をしていた。番組だけでなく、出演者のSNSやブログの更新を見るとなんとなく最終到達地点がわかるようなところもあった。岩間はインスタで(友永の趣味である)ゴルフをする動画や、(友永の実家である)神戸で過ごす画像などをアップし、“匂わせ”だと猛烈な批判を受けた。

 しまいには、バチェラーと岩間のイタリア旅行を目撃したSNS投稿もあった。エピソード11(形式上の最終話)配信前だったことから、「本人たちが一番ネタバレしてる」という阿鼻叫喚(あびきょうかん)の事態になった。シーズン2のバチェラーが「ネタバレになるから配信前は家デートしかできなかった」と振り返ったのと対照的だ。

 しかしこのような非公式からも公式からも襲ってくる無慈悲なネタバレ合戦が、「ネタバレされないうちに早く見なきゃ」という空気を醸成していたのはほぼ間違いない。文頭にも書いたように、先週末も今日の会社でも複数人から「バチェラー見ました?」と声をかけられた。みんなが何かを一言文句を言いたくなるような力があの展開にはあった。

バチェラー
エピソード11にはMCにナインティナインも登場。指原が視聴者の代弁者として輝いていた (C)2019 Warner Bros. International Television Production Limited. All rights reserved.

 同じく外資プラットフォームが独自配信するリアリティーショーで、有名なのはNetflixの「テラスハウス」だ。同番組の最新シーズン「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」(通称「東京編」)は2019年から順次配信、現在は19話まで回を重ねている。

 「テラスハウス」も「バチェラー」も、有料プランの契約者しか見られないコンテンツであり、地上波テレビなどと比べると視聴者の絶対数は少ない。しかしGoogleトレンドで両者を比較すると面白いことがわかる。

 「テラスハウス」の人気度は2019年9月初旬までずっと「バチェラー」を上回っている。しかしシーズン3の配信が始まった9月13日前後で逆転。「バチェラー」の人気度は中盤〜終盤やや落ち着きを見せたものの、問題の最終話が配信された瞬間に大きく跳ね上がり、20〜26日週は最高の数字となる見込みだ。

バチェラー
青線が「バチェラー」、赤線が「テラスハウス」(Googleトレンドより)

 コンテンツがすさまじい速さで消費される中で、ネット限定配信番組は苦戦しやすい。視聴者の視聴スピードがばらばらなので、トレンドを形成しにくいのだ。しかし今回、ネタバレ合戦と衝撃の展開により、まるで地上波番組のような一体感で盛り上がりが生まれた。アマゾンジャパンとしては今回は「おいしいシリーズ」だったのではないだろうか。「バチェラー」ファンとしては、もうこんな思いはしたくないけれど……。

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