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2019年11月18日の株式市場で、定食チェーン「大戸屋」を展開する大戸屋ホールディングス(HD)が急騰し、年初来高値を更新。終値では前週末比207円高(+9.2%)でした。
日本経済新聞が11月15日付で、外食大手のコロワイドの野尻公平社長が大戸屋HDの買収を視野に入れていると報道。コロワイドは既に大戸屋HD株式の約18.7%を保有する筆頭株主ですが、野尻社長は15日に開いた決算説明会で、大戸屋について「非常に魅力を感じている」と述べ、業務提携やM&A(合併・買収)を視野に入れていることを明らかにしたとのことです。
大戸屋は客離れが止まらず、大戸屋HDは19年4〜9月期の連結決算で本業のもうけを示す営業損益が赤字に転落しています(関連記事)。日経新聞によると、野尻社長はコロワイドのセントラルキッチンを活用することで大戸屋のコスト削減が可能という見方を示しています。
コロワイドは「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイト、「牛角」のレインズインターナショナルなど外食各社を積極的なM&Aで傘下に収めることで業容を拡大してきました。株式時価総額(18日終値ベース)は大戸屋HDの178億円に対し、コロワイドは約1677億円と10倍近くに上ります。
大戸屋HDは18日、報道について「当社として発表したものではなく、何ら決定した事実はありません」というコメントを発表。「当社といたしましては従前より当社の企業価値向上に資するご提案に対しましては協議に応じていく姿勢でありますので、改めてお知らせいたします」と述べています。コロワイドも「現時点において決定した事実はございません」とコメントしています。
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