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ジャパンディスプレイ社員が5億7800万円着服 4年にわたって不正経理繰り返す

4年も発覚しなかったことも問題に。

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 ジャパンディスプレイ(JDI)は11月21日、管理部門の従業員が不正経理を繰り返し、約5億7800万円を着服していたと発表しました。従業員は懲戒解雇し、刑事告訴したとのことです。

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ジャパンディスプレイのWebサイト

 JDIによると、従業員は2014年7月から2018年10月まで約4年間にわたり、架空の企業との取引を装い、業務委託費などの名目で資金を振り込ませて着服したほか、契約書に貼ると見せかけた収入印紙を不正取得したとのことです。

 問題が発覚し、社内調査を経て18年12月末に従業員を懲戒解雇しました。公表しなかった理由について、JDIは「捜査の必要性から現段階では公表を控えつつ原因究明と再発防止に努め、警察とも相談の上で捜査への支障がないと判断されたタイミングで公表を行うことを検討しておりました」と説明しています。

 朝日新聞の報道によると、元従業員は経理部門を統括していた幹部で、着服した資金はギャンブルなどに使ったなどと話しているということです。社内のチェック体制が甘く、不正経理の発覚が遅れたとしています。

 JDIは官民ファンドの支援を受けて経営再建を目指していますが、業績が低迷しています。約4年にわたって従業員の不正経理を見抜けなかったことについて「従前より内部統制の強化に取り組んでまいりましたが、本件のような不正行為を把握することができなかったことは誠に遺憾であります」とコメント。内部統制上の課題について再発防止策を実施したとのことです。

 JDI株価(東証1部)の21日終値は72円(前日比1円安)。株式時価総額は約609億円です。

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JDIの株価推移(Yahoo!ファイナンス

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