11月26日「いい風呂の日」にちなんでTwitterに投稿された、銭湯での思い出話を描く漫画がなかなかスリリングです。雰囲気こそ「古き良き時代」だけれど、“肌に絵の入ったおじさん”がちょくちょく出てくる。
作者の四葉(@yuiko_clover)さんが2〜3歳のころ、実家の銭湯であった実話。古くは造船所を営んでいた名残で、お客さんには彫り物の入った船大工が多く、近くには“その筋の人”の事務所もあったことから、刺青は珍しいものではなかったといいます。
銭湯の2階には広いベランダがあり、そこからは男湯が丸見え。ある日四葉さんは、おじさんたちの“背中にある鯉や龍”がとても暑そうに見えて、良かれと思ってベランダから水を浴びせ、お腹が空くだろうからと、おやつのかっぱえびせんまでまきました。何も知らない幼児のしでかしたこととはいえ、ハラハラしかしない。
唐突に水を浴びて、一部のおじさんがカチコミ(敵対組織からの襲撃)と勘違いしかけるまでの事態となり、四葉さんは祖父から大目玉をくらうことに。ただ、事情を説明されたおじさんたちは優しくしてくれたそうです。
その後四葉さんは、家業を手伝うようになった中学生時代のエピソードを披露。番台に立っていたある日、全裸の覚醒剤中毒者が、四つんばいで店に飛び込んでくる場面から始まります。開幕からクライマックスすぎる。
四葉さんはパニックに陥ってしまいましたが、気付けばいつものおじさんたちが、「怖がらんでええ安心しい、おっちゃんらが守ったるからな」と、自分をかばうように立っていてくれました。和ませようとしたのか、「言うておっちゃんら、まあまあ丸腰やけども」と、全裸で軽くおどけながら。四葉さんは思わず「……おっちゃん……まあまあどころの話ちゃうで。全部やん」とツッコみます。
結局、覚醒剤中毒者はロッカーに飛び乗ってはい回っていたところを、警官隊に確保されました。四葉さんは「おじさんたちも怖かっただろうに」と、感謝の気持ちを述べつつ漫画を締めくくりました。
「いい風呂の日」にちなんでいるようでちなんでいない恐ろしい話に、読者からは「先生、パンチが強すぎます」とツッコミ多数。なお、実家は古くから商売していたため、四葉さんはお客さんから親切にされていたそうですが、親からは「その筋の人」について、「怖がらなくてもいいけど、慣れてはいけない」と教えられたそうです。深い。
作品提供:四葉(@yuiko_clover)さん
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- お風呂アイドル「OFR48」、11月26日(いい風呂の日)にニューシングル発売 サウナで録音、「風呂いんぐゲット」など4曲収録
4曲収録で、他にも「なんてッたッてサウナ」など。 - 「こんな生活があと40年も続くの?」 社会人2年目で悟った“社会人のつらさ”を描いた漫画に共感集まる
多くの人が感じる不安かもしれない。 - お風呂の修理に来たお兄さんがめちゃくちゃ猫好きだった 「もしかしてネコチャンいます?」 実話漫画にほっこり
ちゅーるを持ち歩いている時点で真の猫好き。 - ダンジョンで美しいエルフの風呂に癒やされる ムヒョロジ作者が送るファンタジー×お風呂漫画『エルフ湯つからば』
Twitterで第1話が約3万RTされるなど話題に。銭湯サウナブームとファンタジーが融合しただけでなく、入浴の真ずいも描かれているところに注目を。 - 塩谷歩波『銭湯図解』が「日本おふろ大賞」に! 「日本サウナ大賞」にはドラマ「サ道」など
おめでとうございます! - 「数年前からジジイの霊が憑いている」―― 悪霊なのにイケメンすぎるジジイの漫画、「生きとけ、生きとけ」の言葉に思わずキュン
ジジイに惚れちゃう。 - 『娘の友達』萩原あさ美インタビュー 「自分の反省の気持ちと、『わからない相手を知りたい』という欲求が合わさった作品」
自己を抑圧する現代人へ贈る、“ミドルエイジ・ミーツ・ガール”ストーリー。 - 役者として成長を感じる舞台に 「暁のヨナ〜烽火の祈り編〜」生駒里奈、矢部昌暉、陳内将3ショットインタビュー
1年って大きい。