SNSに漫画を投稿したらアンチが現れ、「スルースキルないならSNSやめれば?」と言われた経験から感じたことを描いた漫画に共感の声が集まっています。
作者はふみ(@fuuuuumix)さん。SNS(Instagram)で漫画を投稿し始めると、最初のうちはポジティブな反応が多く単純に楽しんで返信したりしていましたが、1カ月でフォロワーが1万人を超え、4万人を超えたころからアンチコメントが“爆増”。そこでふみさんは「ものすごい数の暴言のDMと意地悪なコメントにたまりかねて」アンチにも言い返すことにします。
すると、「あんなコメントにムキになって見損ないました。フォローやめます」とわざわざ伝えてくるコメントや、「スルースキルないならSNSやめれば?www」「大人気ないと思います」と、“アンチに言い返したこと”に対してのバッシングが届くように。また「気にする事ないです!」「無視しましょう!」という応援の声もたくさんありましたが、ふみさんは「(無視できていない)私が弱いから悪い?」と自分を追い詰め、つらくなり、ついにコメント欄を非表示にします。
ちなみにコメント欄を閉じたからといって、DM(ダイレクトメッセージ)にアンチコメントがくるということはあまりなかったそうです。アンチは「『いいね』で承認欲求満たしてる」可能性が高そう……?
それから時間が経って冷静になり、「攻撃されたら誰でも痛い。誰だって傷つく」のに、攻撃された側が無視しないといけない、そして「無視できないから大人気ない」と責められるのはやっぱり違うと思い直したふみさん。さらにその後、SNSを始めて2年経ったころに出会ったナホさんに言われた「人はいくつになっても傷つく。悲しむ」「傷つける人が悪くって、強くなんてならんでもいい」という言葉にハッとし、心の中にあった重荷がとれたのでした。
最後にふみさんは、「強くならなきゃ」と痛みに強い自分になろうと頑張ってたけど、実際は“痛みを無視”するようになっただけ、と振り返ります。「痛みを無視する様になると自分がすり減っていることに気づかない」――痛みに年齢は関係なく、スルースキルなんて身に付けなくていい。「自分の気持ちを無視してはいけない」とまとめています。
読者からは共感の声が多く「すごくわかる」「私も強くならなきゃ!戦わなきゃ!って精神をズダボロにしたのですごくよく分かります」や、「描いてくれてありがとう」「(漫画に)出会えてよかった」などの声も上がっています。ちなみにふみさんによると、ナホさんの言葉は現実の人間関係で嫌がらせを受けていたときにかけてもらった言葉で、「だからこそ、リアルとSNSの両方の面で心にフックする人が多く、今回の反響につながったのかと思います」と寄せられた反応から振り返っています。
SNSの存在は今や私たちにとって大きなもので、現実の延長であり、それを考えると「スルースキルないならSNSやめれば?」といった言葉には疑問を感じるところがあります。ネットではアンチや“荒らし”を相手にすることが逆効果を生んだ過去もありますが、少なくとも傷つけられた側が責められる場所であってはならないと感じるお話でした。
画像提供:@fuuuuumixさん
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