日本コカ・コーラから発売中の「こだわりレモンサワー 檸檬堂 鬼レモン」が、「製造所によって味が違う」としてTwitterで話題に。一見すると全く同じパッケージですが、食品表示を確認すると「山口県」「埼玉県」2カ所の工場で作られていることが分かります。
ねとらぼ編集部では、両製造所の「鬼レモン」を実際に入手。飲み比べて検証したうえで、日本コカ・コーラに問い合わせを行いました。
「こだわりレモンサワー 檸檬堂」シリーズは、2018年に九州限定で発売され、2019年10月より全国展開を開始した缶チューハイです。
レモン果汁を大胆に使用したフルーティーな飲み口が特徴で、“ストロング系”をうたう「鬼レモン」に含まれる果汁は内容量の17%。一足先にお店に並んだ九州では、お酒好きから高い評価を獲得しました。
ところが、そんなファンから辛口な評価が飛び出しています。全国進出に伴って製造ラインを拡大したのでしょう。新たに登場した「埼玉県の製造所で作られた鬼レモン」の味が、以前と全く異なるというのです。
実際に両製造所の「鬼レモン」を入手し、ねとらぼ編集部で飲み比べを行ったところ、検証に参加した8人中6人が味の違いを感じる結果に。
6人に共通していたのは、もともと販売されていた「山口県の製造所で作られた鬼レモン」にレモンの甘みを強く感じた点です。
一方の「埼玉県の製造所で作られた鬼レモン」は、レモンの甘さが控えめなぶん(それでも十分に濃いですが)、アルコールの味が強い印象。そのような理由からか、お酒が苦手な編集者ほど明確に味の違いを感じ取る傾向がありました。
なお食品表示に記載されている限りでは、原材料名や果汁の割合に違いはありません。
編集部の感想(山口県の製造所)
- 編集者A「ジュースみたいな飲み口で、かなり甘い。酒は苦手だけどこれなら飲める」
- 編集者B「言われなければアルコール度数9%と気付かないかも」
- 編集者C「缶チューハイでこのクオリティはあっぱれ」
- 編集者D「全然違いが分からん」
編集部の感想(埼玉県の製造所)
- 編集者A「山口県のものと全然違う。アルコールの主張が激しい。これなら買わないと思う」
- 編集者B「こっちの方が酒飲んでる感があって好き。さっぱりした甘さで唐揚げにも合いそう」
- 編集者C「レモンの味はまだまだ濃いけど、他のストロング系チューハイにちょっと近づいた印象」
- 編集者D「全然違いが分からん」
改めて両製造所について調べてみると、アルコールを強く感じた「埼玉県の製造所」は日本コカ・コーラの自社工場であるのに対し、レモンの甘みが引き立っていた「山口県の製造所」は別会社にOEMを委託している模様。こうした事情が味の違いに影響したのかもしれません。
日本コカ・コーラ広報部に問い合わせを行うと、以下のような回答が返ってきました。
本製品は、原料の一部に天然物を使用しているため、最終製品の液色に差異が見られる場合がありますが、味わいには影響ないことを確認しています。
現時点で同様のお客様からのお問い合わせを複数件頂戴しておりますが、真摯に受け止め今後の製品開発の参考にさせていたければと考えております。
感じ方には個人差があるとはいえ、フルーティーな甘みを愛好していたファンは違いに気付きやすかったのかもしれません。Twitterでは、「山口県の製造所で作られた鬼レモン」の味を求めて、スーパーやコンビニを巡る人も現れています。
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