違法漫画サイト(海賊版サイト)を擬人化した漫画が、海賊版サイトがどういう存在なのかを漫画家視点でわかりやすく表現して話題になっています。
漫画では、とある漫画家が「この作品を続けるためにも、生活のためにも」とようやく描きあげた作品が、単行本になった途端に“違法漫画サイトくん”に盗られ、「おーいみんな! 新しい漫画あがったぜ!」と勝手に公開されてしまいます。これだけでも腹立たしいのに、“読者”から「面白かった! いっつもありがとうね!」と感謝された違法漫画サイトくんは、「気にすんなって! 俺もこれでガッポリ稼いでいるからさ」とニヤニヤ。そんな光景を見せられた作者の悲しみや悔しさが痛いほど伝わってくる……。
作者は漫画『アビスレイジ』を「少年ジャンプ+」にて連載中の漫画家・成田成哲(@bisekai1)さん。今回の漫画は、2018年1月に「違法漫画サイトに関しての作家の嘆きを漫画にしました」とTwitterで投稿され反響を呼んだ、海賊版サイト(主に漫画村)撲滅のために描かれた漫画(関連記事)の第2弾として当時描かれたもの。ツイートでは、第1弾を公開した当時は一部からバッシングされたことも明かしており、「漫画村が違法な物であったと明示されたおかげで擁護したり無駄に突っかかってくる人が居なくなりましたね」「当時は思いもしなかった世界線」と、人々の意識が変化したことに「嬉しい」ともつぶやいています。
※「漫画村」の元運営者は2019年に逮捕されています
コメントでは「まったく説教臭くなく、しかし違法サイトの胸糞の悪さだけはしっかり伝わる素晴らしい漫画」「漫画はキチンと正規のルートで読んでほしいですね…好きな漫画の続きが出なくなってしまうんだから」と拡散する声や、2年前に成田さんの海賊版サイトについての漫画が炎上したことに「炎上する意味がわからない」と振り返る声などが寄せられています。
画像提供:成田 成哲(@bisekai1)さん
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