東京地下鉄(東京メトロ)は2020年2月20日から、駅構内で個人用オフィス空間を貸し出すサービス「CocoDesk(ココデスク)」を開始します。溜池山王駅で行われたプレス向け内覧会で一足お先に“俺専用個室”を体験してきました。
座席、電源、Wi-Fi、外部ディスプレイ、防音仕様でエアコン完備……カ、カンペキじゃないか
CocoDeskは、幅1.3メートル、奥行き1メートル、高さ2.1メートルの「駅ナカ個室スペース」を時間単位で借りられる新しいサービスです。東京メトロと富士ゼロックスが共同開発し、両社が2018年6月〜2019年7月に行ったサテライトオフィスサービスの実証実験から、希望が多かった「防音性」と「温湿度環境」を改善して実サービスに結び付けました。
ブースは木目調のパネルで囲われた個室で、半透明のドア付き。鍵も中から掛けられます。
内部はノートPCを開くのに十分な広さの机と椅子、AC100Vの電源コンセント、USB給電ポート(USB Type-A)、無料Wi-Fi、外付け液晶ディスプレイ、そしてエアコンを完備します。防音パネルとしたことでビジネス通話くらいならばそのままでき、また外からの騒音も気になりません。利用時はスマホなどで開いた予約受付ページから遠隔解錠し、利用中は施錠しておけます。退室はブース内の解錠ボタンか受付ページの操作で解錠できます。
机は13インチクラスのノートPCを置いてあり余る広さ。マウス操作用スペースに加えて紙資料を広げても普通に作業できます。机の右奥はAC100Vや5V USBの電源コンセントや照明スイッチがあります。電源と通信環境の心配をしないで済むのがまずありがたく、作業効率を高められる外付けディスプレイがあるのもPC作業をする人にとってうれしいことでしょう。
そして何よりエアコン完備で温度と湿度を自由に調整できるのが快適です。サービスそのものは、例えるとネットカフェの個室プランに近いですが、「駅ナカの利便性」「エアコン空調自由の個室」「防音」などが高ポイントといえます。この中、実に快適です。
料金は15分250円から 今後、100台の設置を計画
CocoDeskは専用サイトで会員登録し、スマホなどで事前にWeb予約をして使うスタイルです。個人契約は完全従量課金制でシンプルに15分250円(税別)のみ。14日前から最大4時間分まで予約できます。法人契約は基本料金(5ユーザーまで使えて月1500円)+従量課金(15分250円)で、30日前から予約できます。利用可能時間は毎日7時〜22時。支払いは事前登録したクレジットカード決済に対応します(サービス利用時)。
設置場所は、東京メトロ溜池山王駅に3台、明治神宮前駅に2台、池袋駅、六本木一丁目駅、月島駅、新宿三丁目駅にそれぞれ1台の計6駅9台(2月20日のサービス開始時点)。2020年3月末までに後楽園駅、市ヶ谷駅、水天宮前駅、月島駅、赤坂駅にも設置予定とし、以後、東京メトロ駅構内に計100台の設置を計画中としています。
オフィス以外でも自由に仕事をするワークスタイル変革や働き方の多様性を後押しするスペースとしてだけでなく、読書や学習スペースとしても快適に利用できる空間を「利便性のよい駅構内で借りられる」のがサービスのポイントです。1時間で1000円と考えると少し高い気はしますが、JRが展開する「STATION WORKS」(関連記事)とも使い分けつつ、駅ならば飛び込みでも使えたり、電子マネー支払いやメトポ払い、定期制などで利用できるようになっても便利そうです。じわじわ広がってきた空き時間を有効活用できる駅ナカの個室スペース、皆さんはどう活用しますか?
(大泉勝彦)
「CocoDesk」フォトギャラリー
関連記事
- お仕事はかどる!! JR駅ナカのシェアオフィスボックス「STATION WORKS」が本格開始 8月1日から
電源あって、Wi-Fiもあって、エアコンもある! 15分150円から。 - 気持ちの準備はできる 東京メトロ、渋谷駅の混雑度を見える化 車内ディスプレイに表示する実証実験をスタート
渋谷駅での乗り降りがしやすくなりそう! - 日比谷線開業以来56年ぶりの新駅 東京メトロ「虎ノ門ヒルズ駅」2020年6月6日に開業
最終的な完成まではもうしばらくかかるそうです。 - 「ハチ公が救い」「ダンジョンマップ更新」 東急、東京メトロ「渋谷駅」出入口番号が11月から変更に Twitterには悲鳴
番号で覚えていた人は覚え直し……? 大まかな行き先から出入口を連想しやすくなるというメリットも。 - やっぱり「いい眺め」 阪急梅田駅ホームの「トレインビュー喫茶店」が復活したよ!
やったー! 早速行ってみました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.