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母親から虐待を受け続けてきた相談者が訴える「母は人をふたり殺しているんです」!? 「テレフォン人生相談」先週のハイライト(2/2 ページ)

先週は「スペシャル・毒母〜娘と母の物語」特集。

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 その内ひとりは、相談者の祖父だ。

 母親が、病院で危篤状態になっていた祖父と「あん時は楽しかったな」「あん時の酒は美味かったな」なんて思い出話をしていた際、いきなり「ほーらお酒だよ、飲みな」と酒を飲ませたという。

 「それが直接の原因ではないんですけど、でもだいぶダメージですよね?」

 「……うーん、そこはちょっとよく分からないけど。そのすぐ後で亡くなっちゃったの?」

 「もちろんです。だって危篤状態でいつ逝ってもおかしくないっていうような状態だったから」

 コレで「殺した」と言っちゃうのはちょっと大げさな感じもするけど……。シチュエーションによっては、最期に好きなお酒を飲ませてあげるほっこりエピソードと言えないこともない。

 とにかくこの件で母親の兄弟も激怒しているため、老後の面倒は見てくれそうになさそうだ。

 「私をひどい目に遭わせた母親に対して、母親が万が一動けなくなって、介護をしなきゃいけない時の私の心構えということろでしょうか。私自身も闇に飲み込まれると言いますか……。そうしたくないけど、とてもじゃないけど優しくなんて考えられないんですね」

お母さんは死んだと思いなさい!

 この日の回答者は、三石メソード主宰で作家・翻訳家の三石由起子。おなじみのキツイ口調でまくしたてる。

 「介護って、万が一の時? しちゃいけないよアナタは。自分で分かってるわけだよね。傷付けちゃうかもしれない」「分かってる人っていうのは接触しちゃいけないのよ」

 要は「介護するな」の一言で終わってしまう相談なわけだが、今後、面倒ごとに巻き込まれないように「分籍届」を出すようにアドバイスした。

 「20歳になったら独立した戸籍を持てますから。区役所に行ってね、分籍したいっていうことを言うと、アナタひとりだけの戸籍ができますから」

 戸籍をキッチリ分けたところで、最後は感情的な話になってきそうなので、どの程度拘束力があるのかは微妙だが、ひとまず手続きをしておいて損はないだろう。

 「強い気持ちで拒否しなさい、イヤですと。嫌いな人と暮らしてはいけません」「アナタはもう『母は死にました』がいいと思う。お母さん、死んだと思いなさい」

 「死んだと思ったつもりですけど……」

 「思ってないから心配になってるんじゃん、アンタ。もう死んだとホントに思わなくちゃダメ!」「誰か(母親のことを)言ってきた時に『え、生きてたんですか!?』と驚くくらいじゃないと」

 中途半端に仏心を出して介護を引き受け、その結果、虐待事件を起こしてしまったのではお互いに不幸。徹底的に無視する親切というのもあるだろう。

 しかし縁を切って以降、母親からもまったく連絡がないというのに、どうして相談者は突然「介護することになったらどうしよう!?」なんて悩み出してしまったのだろうか?

 この母親がヤバイのは間違いないものの、相談者の“若干盛りがち”に思える話しぶりから、ちょっと思い込みが強そうな印象を受けた。

 祖父に酒を飲ませたことで「殺した」と言っちゃうのはさすがにオーバーじゃないだろうか。「ふたり殺した」もうひとりのエピソードも聞いてみたかったところだ。

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