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「アビガン」増産開始 富士フイルム、9月に月産30万人分

さらなる生産能力の強化も。

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 富士フイルムは4月15日、「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)」向けに、抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」(一般名:ファビピラビル)の増産を開始したと発表しました。段階的に生産能力を引き上げ、9月には約30万人分/月の生産を実現する計画です。

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アビガンは錠剤として提供される(富士フイルムの資料より)

 「アビガン」は富士フイルム子会社の富士フイルム富山化学が開発した抗インフルエンザウイルス薬。ウイルスのRNAポリメラーゼを選択的に阻害することでウイルスの増殖を防ぐというメカニズムがあります。新型コロナウイルス感染症の治療にも効果が期待され、既に一部で投与も始まっています。

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アビガンの作用メカニズム(ニュースリリースより)

 政府は緊急経済対策の中で、アビガンの備蓄量を200万人分まで拡大すると決定。富士フイルムは、グループ会社である富士フイルム和光純薬で医薬品中間体の生産設備を増強するとともに、原料メーカーや各生産工程における協力会社など国内外の企業との連携により、アビガンの増産を推進するとしています。

 7月には月産約10万人分(生産を始めた3月上旬と比べ約2.5倍)、9月には同約30万人分(同7倍)まで生産を引き上げる計画。さらにアビガンの原薬製造設備も増強して生産能力を強化し、政府の備蓄増や海外からの提供要請に対応していく考えです。

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