疫病退散に御利益があるとされて、最近なにかと話題のアマビエ。そんなアマビエを伝統漁法で捕まえようとする漫画が、ハラハラから一転ほっこりさせてくれます。
岸辺に佇むアマビエを見つけたおじさんと青年。青年は神の使いであるアマビエを捕まえることにためらいがありますが、おじさんの方は「ひい爺さんの代からやってる」と、決意は固いようです。狙うは1カ所、ウロコが反っているところです。
しかしアマビエに気配を察知されてしまいました。ここから伝統漁法の始まりです。おじさんは鉛筆を取り出し、これみよがしにアマビエに向けます。アマビエは「私の姿を写し、朝夕見るものは病気をまぬがれる」という特性を持っているため、絵筆を見ると肖像画を描かれると思ってポーズを取ってしまいます。背筋が伸びて重心が上がり、少しでもスタイルを良く見せようとお腹をへこませ、息を止めます。その瞬間に、足元に掴みかかり、縄で縛ったら抱き上げて完了です。
「取れた!」。おじさんはアマビエの体から不法投棄された釣り針を取り、青年はめくれたウロコに軟膏を塗ってあげました。彼らは海洋ゴミにかかったアマビエの保護活動をしている地元の青年会。別れのあいさつの代わりに「エキビョウ タイサーン」と言って、アマビエは海の向こうに去っていったのでした。
もしかしてアマビエを捕まえようとする密猟者かと思いきや、傷ついたアマビエを助けるために捕獲をしていた青年会の2人。ラストの思わぬ展開に読者からは「ほんわか落ちで良かった」「優しい世界でほっとした」「いい感じのポーズとってしまうアマビエさん可愛い」など、安心した読者からの声が届いています。
作者は漫画家でアニメ「コンクリート・レボルティオ」のキャラクター原案・コンセプトデザインも手掛けた平尾リョウ(@HiraoRyo)さん。現在月刊ヒーローズで既刊『放課後カタストロフィ』が配信中です。
画像提供:平尾リョウ(@HiraoRyo)さん
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まるで2人はこうなる運命だったかのようなライバル関係。