「イマジナリー・フレンド」という現象があります。簡単にまとめると「小さい頃にだけ、本人だけが認識できる、他人には見えない架空の友達」のことで、覚えのある方がいらっしゃるかもしれません。
今回ご紹介する作品は、イマジナリー・フレンドにまつわるほのぼのとした内容かとおもいきや……予期せぬ展開が待ち受けています。
作者は漫画家の兎屋まめ(@usayamame)さん。コミックサイト「ソノラマプラス」にて、日常に潜むヘンテコを探すショートホラー漫画『黄昏ヘンテコ奇譚』が連載中です。
作者である兎屋さんのおばあちゃんは、小さい頃にイマジナリー・フレンドが見えていたと言います。名前は「モジョモジョさん」。おばあちゃんいわく、モジョモジョさんは「誰かが捨てた、いらないものをパクパク食べちゃう」そうで、兎屋さんはその話をしばしば聞かされていたとのこと。
やがて兎屋さんが大人になり、駆け出しの漫画家になった頃、おばあちゃんが亡くなります。兎屋さんはおばあちゃんのために「おばあちゃんが穏やかに暮らせる天国の風景」を描き、それを棺おけに入れてもらったのでした。
それから時間がたち、つい先日のこと。兎屋さんが実家の押し入れを片付けていると、子どもの頃に使っていたスケッチブックが出てきます。おばあちゃんが描いてくれたモジョモジョさんの絵を見て懐かしくなり、なんとなくページをめくった兎屋さんでしたが……。
そこには「兎屋さんが描いた天国の風景画」を背景に、「モジョモジョさんがおばあちゃんを食い殺している光景」が描かれていたのでした。スケッチブックは捨ててしまったが、今でもおばあちゃんの苦悶の表情が脳裏にこびりついている……という兎屋さんの独白とともに、物語は幕を閉じます。
いらないものを食べてしまうモジョモジョさんが、どうして友達だったおばあちゃんを食い殺しているのか。そもそもどうやって、スケッチブックにこの絵が描かれたのか……Twitter上では感想とともに、さまざまな考察が寄せられています。
作品提供:兎屋まめ(@usayamame)さん
たけしな竜美(@t23_tksn)
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