米ディズニーのアトラクション「スプラッシュマウンテン」が「プリンセスと魔法のキス」にテーマ変更 人種差別の批判を受け
アトラクションの原作映画「南部の唄」には人種差別との批判がありました。
米ウォルト・ディズニーは、黒人に対する人種差別があるとして抗議を受けていたアトラクション「スプラッシュ・マウンテン」のテーマを「プリンセスと魔法のキス」に変更すると発表しました。
アトラクションのテーマ変更を行うのは、米カリフォルニア州のディズニーランドと米フロリダ州にあるマジックキングダム。「スプラッシュ・マウンテン」のアトラクションを設ける施設は他に東京ディズニーランドがありますが、変更の有無について言及されていません。
「スプラッシュ・マウンテン」は1946年公開の映画「南部の唄」を原作としています。作中に使用される黒人英語および偏見を含む内容が問題であるとして、ディズニー会長のボブ・アイガー氏も2020年3月の株主総会で「時代にそぐわない」と話し、動画配信サービス「Disney+」での公開はしないと発表しています(関連記事)。
6月ごろから黒人への暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える運動「ブラック・ライヴズ・マター」が後押ししてか、アトラクション「スプラッシュ・マウンテン」に対する抗議の声が注目されました。Twitterでは、「スプラッシュ・マウンテン」を「プリンセスと魔法のキス」へテーマ変更してはどうかと具体的な提案をする投稿があり、1万3000件のいいねが寄せられています。また、オンライン署名収集サイト「Change.org」では同様のテーマ変更の呼びかけに、2万1000人を超える賛同者の署名が集まりました。
「プリンセスと魔法のキス」は物語の基盤をジュブナイル小説『カエルになったお姫様』やグリム童話「かえるの王さま」としていますが、舞台を黒人人口の比率が高いニューオーリンズにし、主人公を黒人の少女にするといった取り組みを行った作品です。2009年に全米で公開され、初めてアフリカ系アメリカ人がディズニープリンセスとなったことで賞賛を集めました。
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