枝豆のおいしい季節がやってきました。冷凍でない、生の枝豆の茹でたてを味わうことができる貴重な時期です。ところで、畑で育っている枝豆を収穫しないで放っておくと、どうなるかご存じですか? 名前に「豆」がついているから、何かの豆になりそうな気もしますが…。答えは「大豆」。枝豆は成長すると大豆になるのです。
枝豆は大豆が熟する前の若い状態。熟すと大豆になる
枝豆は、大豆が熟す前の未熟果です。緑色で柔らかいので、これがあの白くて硬い大豆? と思ってしまいますね。家庭菜園で枝豆を育てている人ならおわかりだと思いますが、枝豆を収穫しないで放っておくと、やがてサヤの中の豆はカチカチになります。これが大豆です。枝豆は大豆の未熟系。だから栄養もたっぷり、というわけです。
枝豆は、稲作が伝わったときに、ともに伝わったと考えられており、歴史がとても古い野菜です。枝豆として食されるようになったのは江戸時代からだともいわれていますが、現在では大豆として利用する以外に、枝豆専用の品種も多数生まれています。
大豆が暗い所で発芽すると、もやしになる
枝豆が熟したものが大豆です。では、大豆を植えるとどうなるのでしょうか。普通に土に植えると、芽が出て、双葉になって、成長して、枝豆になって、そしてまた大豆になります。
ところが、土に植えずに豆、つまり種子を水に浸して、日光を当てずに置いておくと、土に植えたときのように若緑色の双葉は出てきません。そのかわり、白くてシャキシャキとした、「もやし」になるのです。もやしは大豆だけでなく、緑豆や黒豆からも発芽します。つまり、「もやし」という種類の野菜があるわけではなく、豆類の種子を水に浸して暗い所で発芽させたものが、もやしなのです。
枝豆が大豆になり、大豆がもやしになる。枝豆も大豆ももやしも、どれも元は同じ植物ですが、それぞれ味も食感も調理法もまったく違います。みな、同じ大豆だと頭では理解できても、なんとなくピンと結びつかないですね。
もやしを土に植えると、枝豆になる?
枝豆を栽培しようとするとき、もちろん、大豆を植えて、熟する前に収穫すれば、それは枝豆ですが、近年は、大豆として収穫しない枝豆専用の品種で栽培するのがメジャーです。枝豆専用の品種は実に400種類以上。収穫適期が短いので他府県に出回ることが少ないため、多くの地方品種があるようです。
では、大豆を発芽させたもやしを土に植えると、枝豆→大豆になるのでしょうか。スーパーで買ってきたもやしの根の部分を水につけ、双葉が出たら土に植えかえて、枝豆→大豆になった、という事例を耳にすることがあります。その大豆をまたもやしとして発芽させ、それを植えて枝豆→大豆として収穫し、またもやしにする。大豆→もやし→枝豆→大豆…の無限ループも、不可能ではない、ということでしょうか。ちょっと実験してみたくなりますね。
枝豆は冷凍保存がきくので一年中見かけますが、やはり、生の枝豆のおいしさは格別です。そろそろ枝豆の旬。一年のうちで、冷凍でない枝豆を味わうことができる季節がいよいよやってきました。この時期ならではのおいしさを思う存分楽しんでおきたいですね。
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