advertisement
年上の男性の部屋で過ごす夏に、“あの部屋”を思い出す――ノスタルジックな漫画「男の部屋」が読者の心を掴んでいます。作者はTwitterやnoteで漫画を公開しているヤチナツ(@11yc4)さん。
一人暮らしの男性の部屋に泊まった主人公。昼から公園でビールを飲んで、汗だくで目が覚めて、一緒にDVDを見て……都会ながらも周辺に自然の多い家で、のどやかな夏休みを過ごしています。
夏休みと畳の匂いと煙草の匂いに、彼女はふと幼い日のことを思い出します。父と一緒にビデオを見て、髪を結んでもらって、洗濯物を干して――「あの部屋に遊びに来たみたい」。
何気ないことから蘇る昔の記憶。日常の端々からリンクする“あのころ”にノスタルジーがあふれます。読んでいるだけでじわりと汗ばむ夏の暑さや畳の匂いを感じ、懐かしさと、なぜか切なさがこみ上げてくる……。主人公が父親と離れて暮らしていた事情は語られていませんが、それがまた想像力をかき立てます。
なんとも言えない雰囲気に引き込まれるお話に、読者からは「なにか言葉では言い表せない気持ちになりました」「とても良かったです。なぜか鼻の奥で三ツ矢サイダーとめんつゆの匂いがしました」「切ないような優しいような寂しいような温かいような。グッと引き込まれる生々しさが素敵」といったコメントが寄せられています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 憧れていた同じ中学の子と久しぶりに再会する漫画 女の子2人のなんとも言えない距離感が刺さる
あの頃感じた同性へのあこがれを思い出す。 - 空き家に不法侵入する女子高生、そのワケは…… 家と思い出を描いた漫画が心にじわりと響く
- 知らないお姉さんと少年のひと夏の思い出漫画 お姉さんのとてもいい匂いと、心臓の病気と、狭い池で泳ぐ錦鯉
どこか懐かしい……ぼくたちが少年だった頃のお話。 - 学校サボってアイスを食べる“大冒険” 少女たちの平成最後の夏を描く漫画が切なくも青春を感じる
切なくも爽やかな気持ちになれる青春譚です。 - アイドルになりたい女の子、その理由は―― 父と2人で暮らす娘の漫画「もし何か伝えられるなら」が胸に響く
少女の一途さに泣ける。