国立科学博物館は7月13日、7月2日未明に各地で観測された火球について、分析した結果「隕石」であることを確認したと発表しました。
関東地方上空を西から東へ流れる火球が観測されたのは、7月2日2時32分頃。その後、千葉県習志野市のマンションに落下した実物を7月6日から調査・分析したところ、宇宙線生成核種からのガンマ線を検出。隕石であることを確認したとのこと。
発見されたのは2つの破片で、組み合わせるときれいに合わさることから、1つの隕石が割れたものと考えられています。なお、片方の破片は雨と外気に2日間当たっていたため、隕石に含まれる金属が錆びて茶色くなっているのが確認できます。
ちなみに隕石の落下は、2018年の小牧隕石以来の2年ぶりで、国内で53番目に確認された隕石とのこと。
Twitterでは、7月2日の同時刻に映像 作家・天体写真家のKAGAYA(@KAGAYA_11949)さんがベランダで撮影した、東京上空に流れる火球の動画が大きく話題に。またKAGAYAさんは「数分後に室内でも聞こえる轟音」が聞こえたともツイートしていました。
現在は大学や隕石研究者と協力して分析を進めており、隕石の分類の確定までは約1カ月程度を見込んでいるとのこと。また隕石の名称については、「習志野隕石」として登録申請する予定だとしています。
落下状況についての説明(国立科学博物館)
7月2日午前2時32分に大火球が流れ、同じ頃、千葉県習志野市のマンションの2階で大きな音がした。朝に玄関を開けると、玄関前の中庭に面した共用廊下に石の破片があることを発見した。その後、火球のニュースを聞き、隕石の破片ではないかと思い、翌朝拾って保管した。廊下の手摺りにも隕石が当たった跡と思われる傷があった。また、他にも破片があると思い、7月4日に管理人と一緒に中庭を調べて2つ目の破片を発見した。2つ目の破片は雨と外気に2日間当たっていたため、隕石に含まれる金属が錆びて茶色くなっている。
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