ダルシム使いのプロゲーマーが爆発事故で被災→別のダルシム使いがチャリティ大会を企画→ダルシム使いが優勝 日本3大ダルシムの友情に反響(1/2 ページ)
優勝者は3人目のダルシム使いでした。
「ストリートファイター」シリーズのダルシム使いとして知られるプロゲーマーが、爆発事故に巻き込まれて自宅を失う事態に。その苦境を救うべく、別の強豪ダルシム使いがチャリティ大会を開催し、また別のダルシム使いが優勝――そんな格闘ゲーマーの親交がTwitterで反響を呼んでいます。
災難に遭ったのは、Creative Gaming所属選手の鶏めし(@torimesi911)さん。7月30日に付近の飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜」で発生した爆発事故により、自宅が全壊に近い被害を受けたのです。外出中で自身や家族の命こそ無事ではあったものの、住む場所や家財道具などを全て失ってしまいました。
鶏めしさんの悲報を聞き、彼のために何かできることはないかと動いたのが、同じダルシム使いとして親交のあったイツキ(@ITK_itsukick)さん。事故当日中にチャリティ企画「ストリートファイターV」のオンライン大会「鶏めし杯」を立ち上げ、Twitterで告知しました。
告知から2日後の8月1日開催という緊急企画でありながら、大会には32人の定員を超す49人がエントリー。Twitchでの配信を鶏めしさんが友人宅で見守るなか、試合は大いに盛り上がり、激戦の末にYHC餅さんが優勝を飾りました。チャンピオンまでダルシム使いです。
大会は盛況に終わり、Twitterでは「ダルシム使いのダルシム使いによるダルシム使いのための大会はダルシムが優勝」「格ゲー勢最高」「オンラインの良さと投げ銭の良さ、格ゲーの横のつながりの良さを一気に感じられた」「あったけえなあ(ヨガの炎で)」などと好評。ねとらぼ編集部は発起人のイツキさんを取材しました。
3人のダルシム使いは10年来の付き合い
―― さまざまな支援方法があるなかで、チャリティ大会に決めた理由は?
イツキ 全く深く考えたことはなかったのですが、やはり自分はFGC(ファイティングゲームコミュニティ)の人間なので、楽しいときも困ったときもゲームに結び付けてしまうんですかね。今考えれば他の方法もあったのかもしれませんが、結果的にたくさんの人にご支援いただけたので良かったと思います。
―― 募集から開催まで3日間と短期間でしたが、大変だったことは?
イツキ スピード感を重視しつつも、スムーズな大会運営ができるかどうか、贈与税の問題はどうなのかなど、不安要素がたくさんありました。しかし、そういった部分は事前に自分自身の配信のなかで、視聴者みんなの知恵を借りて解決することができたので、本当に周囲の人たちに感謝ですね。
―― 急な開催にもかかわらず、定員以上応募がありましたね
イツキ エントリーの受付を開始してからしばらくは参加者があまり集まらず、あれ? ヤバイな? と少し思いましたが、結果的にたくさんの人に参加していただけて良かったです。
―― 鶏めしさんとイツキさん、優勝者のYHC餅さん、3人のダルシム使いで普段から交流は?
イツキ この3人は10年ほど前から付き合いがあるのですが、特にここ1年ぐらいは一緒に練習したり、大会に参加したりといった機会が多くありました。「ホットヨガラウンジ」という企画を立ち上げて、配信の視聴者や強豪プレイヤーと対戦したり、国内のオンライン大会に参加したり、積極的に活動しています。
最後に「今回のチャリティイベントに関わっていただいた皆さん、寄付していただいた皆さん、全員に感謝の意を表します。本当にありがとうございました」と謝意を述べたイツキさん。80万円以上集まった寄付は、金額を集計のうえ公表し、責任をもって鶏めしさんに届けるとのことです。
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