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「知識」と「不思議に思う感性」で見え方が変わる写真に反響 何気ない山道の写真にも大量の情報

「ブラタモリ」はまさにこれ、という声も。

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 「知識」と「不思議に思う感性」があると見える世界が変わる……これを一目で分かるようにした写真が、多くの人の心に響いています。猟師をしているバーチャル猟師 ぺいた(@toritori_gt)さんがTwitterに投稿しました。

 投稿には、山中の写真2枚が並んでいます。同じ風景ですが、それぞれに“何が見えているか”が言葉で書き加えられています。一方は、通常の目。「山」「道」「木」程度の情報しかありません。山に慣れていなければ、道を間違えないようにすることで精いっぱいでしょうし、ふつうはこんなものでしょう。

 ところが、「知識」と「不思議に思う感性」をもつと、まったく違うものが見えてきます。「ディアライン」「霧立越」「石灰岩(もともとは海?)」「シカの食圧で死んだ林床」「木々が細かい?石灰岩質で栄養が乏しいから?」など、さまざまな知識や疑問が書き加えられています。

山中の風景をふつうの目で見た場合 よくある山中の風景です

山中の風景を不思議に思う感性で見た場合 「知識」と「不思議に思う感性」をもつと……

 「知識」を身につけたことで見え方が変わる経験は多くの人にあるでしょう。筆者の場合、えたいが知れず食べられなかったのりのつくだ煮が、調理法を知ってから食べられるようになりました。それでは、もう1つのポイント「不思議に思う感性」とはなんでしょう?

 この言葉は、レイチェル・カーソンの著作『センス・オブ・ワンダー』に由来するとされています。センス・オブ・ワンダーとは「神秘さや不思議さに目を見はる感性」といった意味です。全ての子どもが生まれながらに持っているこの感性を、いつまでも失わないでほしいという願いが込められています。バーチャル猟師 ぺいたさんも「自分には知性がない」と嘆くコメントに対し、「知ってる知らないよりは『これはなんだろう? 』という思う気持ちが一番大切だと思います!」と答えています。

 レイチェル・カーソンは、農薬で使われる化学物質の危険性を世界で初めて指摘した著書『沈黙の春』で有名です。そのレイチェルの遺作となるのが『センス・オブ・ワンダー』。バーチャル猟師 ぺいたさんは「子供に聞かれても自分は教える知識が無い…そのジレンマの答えが…書いて…あります…」とこの本を絶賛しています。そろそろ読書の秋ですし、手に取ってみてはいかがでしょうか。

画像提供:バーチャル猟師 ぺいた(@toritori_gt)さん

高橋ホイコ

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