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パンダ飼育の歴史の集大成! 上野動物園の新施設「パンダのもり」に行ってきた(1/2 ページ)

9月8日にオープンした「パンダのもり」。故郷・中国の四川省がモデルで、名称にはパンダが住む「森」とパンダを守る「守」の2つの意味があります。

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 東京・上野動物園にジャイアントパンダ(以下、パンダ)と、その生息地に暮らす動物の飼育施設「パンダのもり」が9月8日オープンしました。パンダライターの血が騒ぐ……! ということで、9月7日に行われた内覧会で、パンダのもりの様子を取材してきました。


パンダのもり パンダのもりの室内放飼場で過ごすシンシン 提供:(公財)東京動物園協会

著者紹介:二木繁美

二木繁美 プロフィール

パンダライター・パンダスポット探検家(Twitter/Webサイト)。Sipe pandaのペンネームで全国のパンダスポットを紹介する記事を書く。さらにイラストレーターとしても活動。欲望のままにパンダグッズを誕生させている。アドベンチャーワールド生まれのパンダ、明浜と優浜の名付け親でもある。新幹線が好きなほんのりテツ。好きな電車のパーツはパンタグラフ。


 パンダのもりは、上野動物園のパンダ舎としては3代目。モノレールの旧西園駅の裏側にあります。敷地面積約6800平方メートルと、これまでの施設の約3倍。室内展示室の面積も、前のパンダ舎の約2倍に。パンダの生息地、中国・四川省の自然を再現した空間で、パンダたちに出会うことができます。ちなみに工事金額は約22億円。いろいろビッグな期待の新施設です。早速、見ていきましょう。

パンダのもりは、入り口から見どころいっぱい!

 まずは入り口。パンダに関するいろいろがイラスト入りの看板に描かれています。看板近くの地面には、パンダの足跡のレプリカも。パンダが近くにいるようで、ワクワクしますね。


パンダのもり まずは入り口近くにある看板で、パンダについてお勉強

パンダのもり 看板手前の地面には、パンダの足あと(レプリカ)も

パンダのもり パンダが木に登ったあとに残る爪あと(レプリカ)

パンダのもり パンダのうんこ(レプリカ)も!

 パンダの爪あと(レプリカ)とパンダのうんこ(レプリカ)も、看板近くにひっそりとあるので、見逃さないようにしてくださいね! 


パンダのもり 大阪府のみさき公園からやってきた、メスのシセンレッサーパンダ、「カリン」と「ルカ」がいます

 入り口にはパンダの生息地に住む生き物たちがいます。手前にいるのは、2頭のシセンレッサーパンダ。竹の葉を食べるので、パンダと同じように濃い緑色のフンをします。隣のキジ舎は、ただいま公開準備中。公開日は未定です(2020年9月現在)。


パンダのもり 向かって左手前がレッサーパンダ舎、奥がキジ舎。右へ曲がるとパンダエリア

 では、入り口からパンダエリアへと向かいましょう。

これが、パンダのもりだ!


パンダのもり パンダのもり配置図。リーリーとシンシンは、内覧会時の位置 イラスト:二木繁美

 現在、公開されているパンダエリアの屋外放飼場は4つ。室内放飼場も3つあります。他に非公開エリアとして、子育てのための保育室や、パンダの様子を24時間録画するモニター室、検査室などの保全研究施設、大量の竹を保管できる専用の大型冷蔵庫なども備えています。

 エリア内の観覧方法は一方通行。屋外放飼場は撮影自由ですが、屋内放飼場は写真や動画の撮影はNGとなっています。これは、パンダたちへの観覧による刺激と、密の状態を避けるためです。

いよいよパンダエリアへ

 ジャイアントパンダの生息地、中国・四川省をモデルにしているパンダのもりは、とても緑が多い印象。見た目が生息地に近いだけではなく、豊富な緑がパンダたちを日差しや暑さからも守ります


パンダのもり 一番手前にある屋外放飼場A。まだ若い木もこれから成長して、さらに森らしくなりそう

 屋外放飼場は起伏にとんでいて、パンダ本来の行動を引き出せるような造りになっています。生息地に近い環境で活発に運動することによって、新たな繁殖にもつなげたい考えもあるのだとか。

 新たに子どもが生まれれば、このパンダのもりで生活することになるでしょう。シャンシャンみたいに、活発に動き回る姿を期待しちゃいますね。

 屋外放飼場Aのすぐおとなりは屋外放飼場B。こちらも、かなり傾斜がついています。ガラス越しではありますが柵はないので、とても近い距離でパンダと対面できそう。


パンダのもり 屋外放飼場B

パンダのもり 大きな岩が特徴的

パンダのもり 座りやすそうな、木を模したオブジェ

 大きくゴツゴツした岩は、パンダが背中をあずけるのにピッタリじゃないでしょうか。進行方向奥には水場があり、奥にはこれまたパンダが好みそうな、大きな木を模したオブジェが。座りやすそうにちょっと中心が平らになっています。シャンシャンにも、座ってみてほしかったな……。

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