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「美味しいかまぼこありがとう」「一日も早い復活を」 創業150年のかまぼこの老舗「丸う田代」が自己破産申請へ(1/2 ページ)

地元・小田原を中心に、ファンから悲しみの声が上がっています。

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 かまぼこの製造販売を手がける「丸う田代(まるうたしろ)」が10月1日、自己破産申請の準備に入ったことを東京商工リサーチが報じました。同社の公式Twitterアカウントには、地元の小田原を中心にファンからの悲しみの声が上がっています。

丸う田代 自己破産申請の準備へ
丸う田代のかまぼこ(公式サイトより)

 その名の通り、丸の中に「う」が入ったロゴマークで知られる「丸う田代」は、1869年創業。「鈴廣」「籠清」 と並び、小田原名産のかまぼこの「御三家」とされている老舗です。

 東京商工リサーチによると、丸う田代の負債総額は24億2446万円。同社は2015年に神奈川県中小企業再生支援協議会の支援・指導を受けて経営再建を目指し、長不採算事業の整理縮小を進めていました。

 業績不振の中で、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染が拡大し、土産物販売店への販売量が落ち込んだほか、直営店を休業せざるを得ない状況になったことが大きな打撃となりました。

 同社は、公式Twitter(@Maruu_Tashiro)で「経営環境の変化と今後の動向を見据えここで一旦、150年続きましたこの暖簾を畳むことにいたしました。 大変残念な選択ではございますが、次のステージを目指すことができるうちにとの一大決心でございます。 皆様には、長きにわたりご愛顧いただきましたことに心より御礼申し上げます」と発表。

 この投稿には、ファンから声が多数寄せられており、「友人知人に一番美味しい所として お勧めしてきたのですが・・・ 今後はどこを勧めればいいの・・・」といった悲しみの声のほか、「子供の頃から、食べてました。かまぼこは、みんな『う』って書いてあると思ってた位です」と思い出のエピソードも見られます。

 中でも目を引いたのは「再起される日を待っております」「戻ってきてくれることを願ってます」といった復活を願うコメントです。これに対し丸う田代は「また皆様に弊社の蒲鉾を味わっていただけるよう、努めてまいります」と返信しています。

 なお、小田原聰本店・小田原駅前店では、10月下旬までかまぼこ・さつまあげなどを日替わりで販売する閉店セールを実施中です。各日、準備できた商品がなくなり次第閉店としています。

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