漫画雑誌『ちゃお』がきっかけで始まった思い出を描いた漫画が、大変感慨深い内容となっています。女子小学生たちの話しながら、どこか努力・友情・勝利みたいなものを感じる……。
この漫画を公開したのは、エンドレスバブさん(@endlessbabu1)。15年以上前のある日、『ちゃお』に子供服ブランド「メゾピアノ」の広告として“実際に香水の香りが付いたページ”が掲載されたことがありました。この香りは多くの女子小学生たちを魅了しましたが、5000円以上する香水だったため買ってもらえた子は全然いなかったそうです。
そのため当時の『ちゃお』っ子たちは、この香りの付いたページを切り離し大切に保管。皆で香りを楽しんだり、香りを身に着けようと香りがうっすら染み込んだ雑誌本体を枕にしてみたりしていたそうです。
そんなある日、クラスメイトの「ゆめの」ちゃんが香水を買ってもらったといううわさが女子たちの間で流れます。ゆめのちゃんは交換条件で1人にだけ香水を分けてくれたことがあるということで、自分たちも香水を分けてもらおうとお願いしに行くことに。
しかし、ゆめのちゃんは「そのうわさ……誰が広めてんの!? 大切な香水なんだからみんなに貸すなんてできないよ! 一日中効かれてちょー困ってるっ!」とご立腹でした。諦めて帰宅する一行ですが、帰宅後エンドレスバブさんの元にゆめのちゃんから電話が入ります。そしてゆめのちゃんは、こう切り出したのです。
あ……今日の香水のことなんだけど……バブ子……前に漫画家のペン買ったって言ってたよね……そのペンで……あの……私の好きなキャラと……私を……同じ紙に描いて……くれたら……香水……ちょっと分けてもいいけど……。
ゆめのちゃんのいう漫画家のペンとは、プロの利用者も多い「コピック」のこと。エンドレスバブさんにとってコピックは誕生日にもらった大切なものですが、それはゆめのちゃんの香水も同じと、リクエスト通りゆめのちゃんと小狼(シャオラン/カードキャプターさくらのキャラ)を深夜までかけ1日で描き上げたのでした。
翌日、完成したイラストを渡すと、「描くの速くない!?」と驚いた様子のゆめのちゃんでしたが、絵を見ると一言、「うれし〜……」。後日、ゆめのちゃんは母に頼んで詰め替えてもらった香水ををくれたそうです。エンドレスバブさんたちは友人たちと共有して使い切るまでいろんなものに吹きかけたのでした。なんていい話だ……。
この漫画にネット上では、「まるっきり世代で懐かしすぎて悶えてしまいました。ちなみに大切にし過ぎてまだ当時のページ持っています…」「もらった香水を3人で分けていて本当に感動しました」「世代が同じで終始トキメキが爆発」「私もちゃおで嗅いだあのメゾピアノの香水の匂いが忘れられません」といった声が寄せられていました。
画像提供:エンドレスバブさん(@nashinokaoripun)
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