宇宙飛行士の母が帰ってくるのを待ち続けた娘を描いた漫画「星のかけらに乗って」が、心にしみると好評です。作者はTwitterでイラストや漫画を公開している鋏柑(@oekaki_hsmkn)さん。
ふみの母親は宇宙飛行士。ミッションに出発するのをさみしがるふみに、瓶いっぱいのコンペイトウをくれました。愛を込めたコンペイトウを「どうしてもママに会いたくなったら大事に食べて」と言って、「すぐ帰ってくるよ」と宇宙へ旅立っていきました。
コンペイトウを食べると、目の前に母が現れました。おばけのように触れない母は、魂だけ飛んできたというのです。それからもふみはさみしくなるとコンペイトウを食べ、母の帰りを待ち続けていました。
やがてふみは中学生に。「お前のママはもう帰ってこない」クラスの人達から言われた彼女は「帰ってきてくれるよね」と母の魂に疑問をぶつけます。母の反応から、もう帰ってこないのだと悟ったふみ。なぜ帰ってこられないと分かっていたのに行ったのか――不安にさいなまれながら、これまでずっと待ち続けた気持ちを泣きながらぶつけます。
その後ふみのもとに母の訃報が届きます。コンペイトウを食べても母は現れず、死を実感するふみ。そしてふみは、母の部屋で自分あてに残された手紙を見つけます。そこには……。
母を待ち続けた娘の思いと、母の手紙に残されていた娘を思う気持ち。その深さが心にしみるお話です。宇宙飛行士の夢か娘か、選択を迫られた母は「神様に魂を半分にされて『どっちか選べ』と言われているようなもの」と書き残していました。コンペイトウに込められたのは、その半分の魂だったのかもしれません。母娘の思いと絆が胸に刺さる物語に、読者からは「ボロボロ泣いてしまった」など感動の声が寄せられています。
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