さまざまな才能を持っているのに特技を聞かれると答えられない女子大生を描いた漫画、「特技は特に」が多くの人をうならせています。特技を聞かれたら、あなたは答えられますか?
内定式会場の前で小説雑誌の新人賞受賞者ページを眺める、2人の大学生。この内の1人「片品みえ」は、応募作品が4次選考まで進んでおり、幼なじみの「涼真」はすごいと褒めるもののみえは「最終候補にすら残らなかったし……」と謙遜します。内定式が始まると、みえは自己紹介で「特技は特にありません」とうつむき気味に応えるのでした。
式後、なぜ特技を言わなかったのか尋ねる涼真ですが、みえいわく「自分のやっていること全てにおいて周りに上位互換がいる」「趣味ですとならいえる」とのこと。みえがいろいろできることを知っている涼真は“周りも含めて”生きにくい考えだと忠告しますが、みえは全く理解できません。
そんな中、“特技”といえるものを作ろうと、ルービックキューブを始めたみえ。1週間の練習により30秒で6面をそろえられるようになったみえは「これなら特技といえる」と大会に出場しますが、結果は最下位。「特技じゃありませんでした」というみえに、涼真は眉間にシワを寄せます。
大学では1週間の集中講義に出席し、講師に自己紹介をすることになりました。他の学生の自己紹介を聞いていると、「特技はルービックキューブ」で「半年まえからやっている」というものが。自分は90秒ぐらい3日でできた……と思ったその瞬間、涼真の“周りも生きにくい”という言葉の意味を理解するのでした。
それからしばらくして、内定者懇親会が開催されることに。内定式に出席できず初めて顔を合わせることになった同期もいたためあらためて自己紹介をすることになったのですが、その中に自分が応募した小説雑誌の新人賞受賞者の姿がありました。みえは表情を曇らせます。
自分の考え方が、周囲を生きにくくすることを理解したみえ。果たして彼女は、自己紹介で特技をなんと応えるのか。そのラストは、ぜひ実際に読んでみてください。
この漫画にネット上では、「周りが生きづらくなるなんて考えてなかった…」「少し自分に自信を持てた気がします」「心に刺さったし、なんだか自分みたい…」「胸がすっとしました」「独特の空気感とテンポにグッと引き込まれました」といった声が寄せられていました。
この漫画を公開したのは、奥灘幾多さん(@hitotoseshiki)。オリジナルの短編集に収録した作品の1つとのことです。
画像提供:奥灘幾多さん(@hitotoseshiki)
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