日常の中で小さなストレスが積み重なり、心がポッキリ折れてしまいそうになることってありますよね。そんなぎりぎりのところで支えになってくれた、とある楽曲について描いたエッセイ漫画が共感を呼んでいます。
「家事」「コロナ」「引っ越し」「子どもの転園」……一つ一つは小さなことでも、これらが積み重なったことで「消えてなくなりたい」ほどに心労がピークに達してしまったという副(@fukusayoudesu)さん。しかし副さんには、全てを投げ出す前に絶対に聴くと決めていた、とっておきの曲がありました。
その曲とは、過去に“引くほどハマっていた”という、「うたの☆プリンスさまっ♪(以下、うたプリ)」の一ノ瀬トキヤ(CV 宮野真守)が歌う名曲。……だったのですが、副さんは肝心のその曲名すら思い出せなくなっていたことに気付きます。
実は副さんは2児の母として、この6年間「一ノ瀬トキヤ」の名前すら一度も耳にしない、濃密なママ友ライフを送るようになっていたのです。しかし記憶が薄れてしまったとはいえ、歌詞などは断片的に思い出せるもの。そうして歌詞の一節を検索してみると……。
PCから流れてきたのは、全く色褪せない、あの頃のままのメロディー。感動の再会に、副さんはたちまち「これから50年くらい 余裕で生きられる。」と、思わず椅子から立ち上がるほどに元気いっぱいになったのでした。よかった……!
副さんが探していた曲は「CRYSTAL TIME」。この、推しとの再会に一気に回復した様子にTwitterでは、「私もまさにうたプリが青春です」「何年か経って『久しぶりに……』とCRYSTAL TIMEを聴いたらもう感情がダムになりました」と、多くの共感を呼びました。
よく考えればいつだって青春
実はこの漫画、一部からは批判意見も上がっていました。当初Twitterに投稿された漫画には「うたプリはまさに私の青春(笑)である」「青春(笑)の曲は、人を生かすね。」という表現があり、この「(笑)」という部分に、 「現在も作品を楽しんでいる人をばかにしているのではないか」と違和感を覚えた人もいたようです(※記事に掲載している漫画は、副さんが批判を受けて修正したバージョン)。
ねとらぼ編集部がこの点について副さんに質問したところ、次のコメントをいただきました。
もちろん、ばかにする意図は全くありませんでした。そう感じてしまったのなら私の至らなかった点ですので、申し訳ないです。
「(笑)」という表現は一種の気恥ずかしさから付けてしまいました。個人的にはそこまで深く考えていなかったので、むしろみなさん細部までよく読んでくださってびっくりです。「青春」という言葉は学生時代を指すと思っていました。実際に、私がハマっていたのは社会人なってからでしたので、そのような気恥ずかしさもあったかと思います。しかし、よく考えればいつだって青春ですから、私の固定観念だったなと反省しています。
生活の中で距離が離れてしまう時期があったとしても、一度夢中になった作品や楽曲は、触れればたちまち青春を呼び戻してくれるすてきなもの。しんどさが積み重なったときには、自分にとってそんな存在がなかったか、今一度探してみると、副さんのように50年分の元気が充填できるかもしれません。
作品提供:副さん(@fukusayoudesu)
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