大手書店チェーン・有隣堂によるYouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」をご存知でしょうか。公式動画にもかかわらず「ぶっちゃけた話Amazonで買った方が安くない?」といった爆弾発言が飛び出す深夜番組のようなテイストで、マニアックな知識とゆるい笑いを提供しています。
番組の基本フォーマットは、有隣堂の店員さんをはじめとするゲストたちが、本や文具に関するマニアックな知識を披露するというもの。
書店員さんたちはただ自分が好きな物をプレゼンしている様子で、あまり売る気が感じられません。「書店のYouTubeってことは商品の宣伝でしょ」と思って覗いてみると、逆に心配になってしまうほど。
そんな自由なノリに拍車をかけるのが、MCを務めるフクロウのぬいぐるみ「R.B.ブッコロー」の本音爆発なつっこみです。
店内販売している食品を試食する回では「冷蔵庫の下から出てきたたくあんですね」「朝干物を焼いてグリルに置きっぱにしちゃってチンもせずに夜食べた感じです」と正直すぎる食レポを披露。
夜中に店内を歩き回る企画では、店内に貼られていた「1万円以上お買い上げの方は配送無料」の案内を見て「1万円も本なんて買いません。実質有料です」。
極め付きは冒頭でも触れた「ぶっちゃけた話Amazonで買った方が安くない?」発言。出典はガラスペンのPR動画なのですが、それを諫める書店員さんの「だ〜め」というゆるいかけあいと相まって、噴き出しつつもほのぼのします。
ゲストもゲストで曲者ぞろい。「バレーボールマンガ33作品を一言コメントと一緒にExcelにまとめている店員さん」「古文の勉強のためにJ-POPを古文訳で翻訳して実際に自分で歌う店員さん」などなど、濃い人たちが続々登場し、マニアックすぎるプレゼンテーションを披露してくれます。ボールペンを巡ってパイロットの営業部員と三菱鉛筆の営業部員がマウントを取り合う動画も笑ってしまいました。ちなみに第1回は有隣堂に売ってすらいない「キムワイプ」がテーマです。
本屋の持つ「安心してのんびりできる場所」というイメージと、動画に出てくる店員さんの雰囲気がぴったりで、見ているだけでしんどい気持ちが薄れていきます。たいへんな世の中ですが、ちょっと笑えて賢くなれて、何より本屋さんの匂いを思い出させてくれる「有隣堂しか知らない世界」に癒やされてみませんか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.