国家紛争の原因となっている美女を暗殺しろと命じられた男が、任務遂行を前にしてウソの恋人生活を始めてしまう漫画が、心の葛藤を丁寧に描いていて胸にやさしく染みこみます。
男は国王から、美女暗殺の命を受けていました。ターゲットの女は、その美貌を理由に国々の争いを引き起こす元凶だとされていたのです。彼女は呪いのため1日18時間は眠り続けるので、余裕で暗殺の任務を遂行できてしまいそうな隙だらけの体質。
男は城へ忍び込み、女の寝室を突き止めます。いざ枕元に立ち、ナイフを女の首元めがけて振りかざしますが、その瞬間、女のかわいらしい寝顔を目にしてしまいます。その美しさに何時間も意識を奪われ、いつの間にか起床時刻となってしまいました。
女は殺気に気が付くと、すぐさま反撃の一手に出ます。男は繰り出される攻撃を防ぐのが手いっぱいどころか、返り討ちにあいそうなほど追いやられてしまいます。自分の命を守るために男が出した決断はウソの愛の告白。「ぼくと付き合って下さい!!」と、とっさの一言を放つのでした。
その言葉を聞いた女は「いいわ」と即答で受け入れます。起きている時間が1日わずか6時間と限られているので、「迷うのは時間の無駄」と即決した理由を語ります。全自動朝ごはん製造機や自動洗濯物干し機、時短を極め尽くした彼女の生活に圧倒されながらも、眠りに就いた笑顔を見ると男は暗殺の任務を忘れて和やかな気持ちになるのでした。
暗殺が失敗したとの報告を受けた国王は、時間をかけてでも女の命を奪うよう新たに指令を出します。長期的な任務遂行のために、彼の偽りの恋人生活を送る日々が始まりました。
偽りの生活を送る日々が続くと、男は次第に女のペースに巻き込まれていきます。嵐のような勢いで全てを即決しながら暮らす彼女と共にいるうち、気付くと彼の心は奪われていました。
任務を取るか、恋人を取るか、決断する難しさに男は押しつぶされそうになります。悲しい使命を背負った男と、何も知らない女。2人がたどり着く結末には心が震えます。
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