通信大手各社、ワクチン予約番号の一部で通信制御を実施へ 10日朝から

通信容量全体の圧迫を防ぐための措置で、つながりにくくなるわけではないとのこと。

[ねとらぼ]

　NTT東西は5月9日、ワクチン接種予約による通信量急増に備え、5月10日朝より一部電話番号への発信について、「ただいま電話が大変混み合っております」という自動音声ガイダンスに接続する措置を行うと発表しました（NTT東日本／NTT西日本）。固定電話全体のつながりやすさを確保するための措置で、ソフトバンク、KDDIも同様の告知を出しています。

特定電話番号へ着信が集中した場合の通信品質の確保について（NTT東日本）

特定の電話番号へ着信が集中した場合の通信の確保について（NTT西日本）

　NTTのお知らせによると、こうした措置は以前から、大量の発信を伴うイベントなどが事前に想定される場合には行っており、5月6日のワクチン接種予約開始時にも実施していたとのこと。通常、同一番号に複数の発信があった場合は、「ツーツー」という音で話し中であることを知らせていますが、この一部を「ただいま電話が大変混み合っております」という自動案内に割り振ることで、通信容量全体の圧迫を防ぐことができるとのこと。

　NTT東日本によると、5月10日朝からの通信制御では、事前調査により把握している調査した約100自治体の電話番号が対象に。なお、自動案内に割り振られるのはもともと「話し中」となるはずだった発信の一部なので、この措置によって当該番号への電話自体がつながりにくくなることはないそうです（下図を参照）。また、通話量を適正に制御するためには他の通信事業者との連携も不可決であり、ソフトバンク、KDDIでも同様の措置を一時的に行うとしています。

通信量制御のイメージ（NTT東日本のお知らせより）

　上記の通り、電話でのワクチン摂取予約は大変な混雑が想定されます。KDDIやソフトバンクのお知らせでは、予約用電話番号につながらない場合には、しばらく時間をおいてかけなおすか、インターネットによる予約なども検討してほしいと呼びかけています。

新型コロナウイルスワクチン接種の予約電話に関する弊社ネットワークの対応について（ソフトバンク）

新型コロナウイルスワクチン接種の電話予約に関する弊社ネットワークの対応について（KDDI）