「メイドが宝石を売る不思議な店」にまつわる物語を描いた漫画が繊細で美しく引き込まれます。こんな宝石店に行ってみたい……!
ある決心を胸に宝石店「ローシュタイン」を訪れた青年。ドアを開けると店員を務めるメイドが出迎えました。彼はまばゆい光を放つ宝石を見て「場違い感半端ない」としり込みしつつも、宝石の買い取りを頼みに来たと告げます。
青年がカバンから取り出したのは、父の形見である水晶の群生(クラスタ)コレクション。鉛筆1本すら買えないほど金欠だった青年は、「売ったらひと財産になる」と父の言い残しを信じ、鑑定に出す決意をしたのでした。ところが、鑑定は予想よりも安い結果に。なぜなら、世界中で産出される身近な鉱物・石英からなる水晶は、ダイヤモンドなどと比べると値段が控えめになってしまうのです。
「小さいのなんて500エーデル(1エーデル=1円)しかない」とがっかりしている青年に、メイドは「宝石の美しさや価値は値段によるものだけではないですよ」と声をかけました。そして、「何を美しく思うかに値は関係ないはず」「売買は1人でも気に入る人がいればいい」と続けます。
すると、青年は美術大学の生徒でポスター作家を目指して印刷所でアルバイトしており、印刷所のポスターコンテストで1票しか獲得できなかった悔しい思いを語りだします。
選ばれたのは一緒にバイトに入った大学の友人で、1票しかもらえなかったのは自分だけ。バイトではそのポスターを作っているけれど、休んでしまっていると告白しました。「1人でも気に入ってくれた人がいるんだってその時思えたら全然違ったのに」と後悔を口にします。
話を聞き終えたメイドは最後に彼の背中を押す“ある言葉”をかけるのでした。この後の気になる展開は、ぜひ漫画を読んでみてください。
漫画「宝石商のメイドと男子学生」は、やませちかさん(@yamasetubuyaki)がTwitterやpixivで連載している「宝石商のメイド」シリーズからの1話です。きらきらと光る美しい宝石だけではなく、メイドとお客さんのやりとりも大きな魅力になっている同作は、現在7話まで公開中です。
作品提供:やませちかさん(@yamasetubuyaki)
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この涙は尊い涙。