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“平成の怪物”松坂大輔が現役引退 藤川球児、森本稀哲ら“松坂世代”のライバルから「大輔、お疲れ様!」

日米通算170勝の大エースでした。

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 埼玉西武ライオンズの松坂大輔投手が7月7日、今シーズン限りでの現役引退を表明しました。「松坂世代」と同世代の代名詞になるほど、一時代を築いた選手の引退にファンは驚きと寂しさを隠せません。「松坂世代」と呼ばれた選手や、ともに戦ったライバルが松坂投手へねぎらいのコメントを残しています。

 昨シーズンから古巣西武へ復帰していた松坂投手。2000年7月に「脊椎内視鏡頸椎(けいつい)手術」を受けていましたが、右手中指の感覚が戻らないとして、今シーズンは登板できない状態が続き、現役引退を決断。西武ライオンズの渡辺久信GMは球団を通じて「このような決断に至り、本人も大変悔しい思いをしています」との声明を発表しています。

 「昨年7月に手術を受け、それ以降もメットライフドームで勝利するということを目標に大輔自身、厳しいリハビリに耐えながらここまでやってきました。ぜひ皆さまには彼のことを引き続き、温かく見守っていただけますと幸いです」と松坂投手引退に際しコメント。松坂投手自身の体調面、精神面が回復した段階で会見を開く意向を示しています。

 松坂大輔
現役引退を表明した松坂大輔投手(画像は西武ライオンズ公式YouTubeから)

 “松坂世代”として阪神タイガースで活躍した藤川球児さんは7日、Twitterで「昨日は色々ありましたね…。松坂選手の引退については、彼の心が落ち着いた時にまた改めて」と松坂投手に配慮しつつコメント。同じく元日本ハムファイターズの森本稀哲さんは「俺らの世代を今まで引っ張ってくれました! 大輔、お疲れ様!」と長年世代を引っ張ったライバルをねぎらいました。

 ルーキーイヤーのオールスターゲームで松坂投手と先発で投げ合った、元読売ジャイアンツの上原浩治さんは「ついに来たか。誰もがいずれ引退はするけど、やっぱり寂しいなぁ」と率直な感想をツイート。「解説者、メディアの立場から、現役の大輔のピッチングを見たかった。周りからの目、手術など、想像が出来ないくらい大変だったと思うね。高卒、大卒で立場が違うって思いながら、いろいろ比べられたなぁ。おつかれ!」と引退を惜しみました。

 「長い現役生活お疲れ様でした」「最後にライオンズのユニフォームを着られた」「もう一度見たかったけど」とファンも松坂投手に激励や期待といったさまざまな感情が込められたコメントを多く寄せています。

 松坂投手は横浜高校在学時、球速150キロを超えるストレートと横に大きく曲がる高速スライダーを武器に「平成の怪物」として騒がれます。1998年の第70回選抜高等学校野球大会では、完成度の高い投球を披露して優勝すると、夏の第80回全国高等学校野球選手権大会では、決勝の京都成章高戦で59年ぶり史上2人目となるノーヒットノーランを達成するなど、圧倒的な活躍で横浜高校の春夏連覇に貢献しました。

 高校野球での活躍が認められて、ドラフト1位で西武に入団。プロ入り初先発初勝利を達成し、1年目から16勝を挙げて、両リーグ通じて高卒新人45年ぶりの最多勝、高卒新人初のベストナイン、新人王を獲得するなど投手のタイトルを独占しました。高卒新人史上初の新人から3年連続最多勝を達成し、2004年アテネ五輪野球日本代表の一員として銅メダルを獲得。2006年3月に開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では大会のMVPを獲得。松坂投手は、エースとして日本代表をWBC初代王者へと大きく押し上げました。

 2006年のオフには、ポスティングシステムでメジャーリーグのボストン・レッドソックスへ移籍し、ピッツバーグ・パイレーツ戦ではメジャー初先発初勝利。移籍1年目から15勝、18勝と2シーズン連続で好成績を残しますが、2009年から右肩、背中と故障が続き、2011年4月には右ヒジに張りが生じて、トミー・ジョン手術を受けます。2012年8月にはメジャー通算50勝目を達成しましたが、成績は1勝7敗と振るいませんでした。

 その後、ニューヨーク・メッツで2シーズン過ごした後、2015年からソフトバンクホークスで日本球界へ復帰しますが、故障によりわずか1試合しか登板できず、2018年には中日ドラゴンズへ。中日では6勝をあげて、カムバック賞を受賞。しかし2019年の春季キャンプで右肩を故障して戦線離脱しました。7月に復帰を果たしますが、初回に8失点と厳しい登板内容となり、その年のシーズンオフに退団。昨シーズンから古巣の西武に復帰していました。

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