大相撲名古屋場所が7月18日にドルフィンズアリーナで千秋楽を迎え、6場所連続休場明けの横綱白鵬関が大関照ノ富士関を小手投げで下して歴代最多を更新する45回目の優勝を全勝で果たしました。見事に復活優勝とした白鵬関ですが、千秋楽までの取り口においては相撲ファンの間でも物議を醸しています。元横綱三代目若乃花の花田虎上さんは、白鵬関の取り口について「ちょっと乱暴ですね」と苦言を呈しました。
千秋楽結びの一番。仕切り線を跨いで、両力士による長いにらみ合いから始まった取り組みは、立ち合いから白鵬関が左手で照ノ富士関の視界を遮り、右ひじをエルボーで照ノ富士関の左あごへ直撃させると、張り合いになります。白鵬関が左上手でまわしをつかむと、左から強引に小手を決めて投げを繰り返し、照ノ富士関を土俵上にたたきつけて決着をつけました。
3月に右ひざを手術した白鵬関にとっては、進退をかけて臨んだ名古屋場所。14日目の大関正代関との取組でも仕切り線より後方に大きく離れてから立ち合いをするなど、千秋楽の取り口同様にファンや相撲関係者で物議を醸していました。
花田さんは、ABEMA「ABEMA大相撲LIVE」で千秋楽の一番をバーチャル解説。「照ノ富士に左上手を取られると不利になるので、白鵬は捨て身で小手投げを出した。もうこれしかないからです。照ノ富士は怖がらずにもう一歩足を前に出して、相手の腰に寄せていけば勝機があった」と白鵬関が捨て身でも勝負にこだわったことが勝因としました。
最後に、アナウンサーから駆け引きについて問われると「ちょっと乱暴ですね」とコメントした花田さん。18日に更新したブログでは「楽しみにしていた今日の戦いでしたが、今日も後味の悪い終わり方。皆さん賛否両論、色々な思いがあると思いますが良かったらコメント欄でぶちまけて下さい」と投稿していました。
ネットでは、「子供の頃から大好きだった大相撲が違ったものになってしまいました」「大相撲の横綱とスモウレスラーのチャンピオンの違い」と白鵬関の取り口に残念な思いを抱く人が多数。来場所から照ノ富士関が横綱に昇進することが確定し、白鵬関と2横綱体制となる見込みです。
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ご冥福をお祈りします。