東日本旅客鉄道(JR東日本)が10月2日から、上越新幹線に「E7系」を追加投入することを発表しました。
「E4系」の引退にあわせて、2021年10月2日から東京〜新潟駅間を走る「とき」の定期列車26往復中16往復がE7系に置き換わります。「グランクラス車両」(関連記事)も連結します。所要時間に変更はありません。「E2系」も置き換え対象でしたが、今回意外とその数は少なかったようです。
併せて、これまで平日のみ普通車全車自由席としていた新潟発東京行きの始発列車「とき300号」も変更。毎日、一部車両を普通車指定席にして運転します。
新幹線「E7系」何がいい?
上越新幹線では2021年9月2日現在「E2系」「E4系」「E7系」の3種類の新幹線車両が走りますが、順次、E7系への置き換え・統一化が進んでいます。ちなみにE4系は国内で唯一の“オール2階建て”新幹線。2021年10月1日で運転を終えることが決まっています(関連記事)。
「乗車する」観点でE7系が他の上越新幹線の車両と大きく異なるのは、やはり新型車両ゆえの車内の快適さ。特に「全席電源コンセント付きの座席」は、それがない車両に比べると移動の快適さがかなり違います。
E2系とE4系のデビューはいずれも1997年と古く、基本的に乗客用電源コンセントはありません(E2系は2010年に新造された一部編成に設置)。ガジェットに詳しい人ならばモバイルバッテリーも携帯するなど適宜対策はしていると思いますが……そうではない人は、E7系に置き換わることで「スマホやカメラのバッテリー残量が不安になる=せっかくの列車の移動時間を楽しめなくなる」ことが少なくなります。
もう1つ、E7系にはグリーン車より上のランクの上等座席「グランクラス」が下り方面先頭車両(上越新幹線では新潟寄り)に設定されます。
東北新幹線のグランクラスには、無料の軽食やアルコール飲み放題、グランクラスアテンダントによる車内サービスも提供される「グランクラス(飲料・軽食あり)」もありますが、上越新幹線では“座席のみ”を利用できる「グランクラス(飲料・軽食なし)」の設定となります。
1両に18席しかないグランクラスの座席は、ゆったり快適、まるで飛行機のファーストクラスのようです。
後ろの乗客を気にせず座席を倒せるバックシェルタイプの電動リクライニングシートを中心に、読書灯、カクテルトレイなども備えられます。もちろん電源コンセントも全席完備。広々空間でゆったりとした時間を過ごしたいならば、ぜひ選択してみたいところです。
(大泉勝彦)
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