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2021年の「イグ・ノーベル賞」の授賞式が9月10日(日本時間)に行われ、京都工芸繊維大学の村上久助教らの研究が「歩行者がしばしば他の歩行者と衝突する理由を実験で明らかにした」として「動力学賞(Kinetics Prize)」に選ばれました。日本人のイグ・ノーベル賞受賞は15年連続となります。
村上助教らの研究では、横断歩道などで向かい合って移動する2つの歩行者集団が、自然といくつかの列に分かれる「レーン形成現象」に着目。54人の学生を27人ずつの2グループに分けて歩かせ、その様子を観察しました。その中で、27人のうち先頭の3人にスマートフォンを持たせて計算問題を解きながら歩かせたところ、歩きスマホをしている3人だけでなく、集団全体の歩行速度が低下し、動きに乱れが生じることを発見したそうです。
村上助教らは研究のポイントとして、歩行者集団の中では「歩行者同士が『互いに』動きを予測し合うこと」が重要であり、歩きスマホをしている歩行者がいる場合「彼らに向かっていく者や同じ方向に進む者でさえ、予期的行動が阻害される」と結論づけています。歩きスマホが当人だけでなく、周囲の集団にも悪影響を与えかねないことが立証された形となります。
村上研究質のTwitterでも10日、受賞について報告。賞金の10兆ジンバブエドルと、贈られた盾の写真とともに、「盾はエアコンの風で飛ばされそうなほど頼りないです」とツイートしています。
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