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“住める芸術品”「三鷹天命反転住宅」が存続のためクラウドファンディング コロナ禍で修繕計画が進まず
美術家・建築家の荒川修作氏とマドリン・ギンズ氏が手がけた「死なないための住宅」。
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「住める芸術品」とも呼ばれる建築物「三鷹天命反転住宅 In Memory of Helen Keller」(東京都三鷹市)が存続危機にあるとして、修繕費を目的としたクラウドファンディングをMotionGalleryで開始しました。
三鷹天命反転住宅は、美術家・建築家の荒川修作氏とマドリン・ギンズ氏が「死なないための住宅」をテーマに設計した全9戸の集合住宅。2005年の竣工以来、一部は賃貸住宅、一部は教育・文化プログラムを世界へ発信するイベントスペースとして活用されてきました。
海外からの見学の様子(提供:荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 (C)2005 Estate of Madeline Gins. Reproduced with permission of the Estate of Madeline Gins)
竣工15周年を迎えた2020年には、大規模な修繕計画が進められる予定でしたが、その矢先に新型コロナウイルス感染症が流行。全イベントが中止となったうえに、見学会や短期滞在の利用者が激減しました。現在もなお計画の見直しすらままならず、経済的に苦しい状況が続いているといいます。
クラウドファンディングの目標額は1000万円で、特に急を要する部分の補修工事費用に充てられるとのこと。支援コースは3000円からあり、見学会の招待券(5000円)やテレワークプラン招待券(3万円)といった返礼品が用意されています。
返礼品にはショートステイの利用権も。2人で3泊4日まで利用できる10万円のコースから、4人で30泊31日利用できる100万円のコースまで(撮影:中野正貴 提供:荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 (C) 2005 Estate of Madeline Gins. Reproduced with permission of the Estate of Madeline Gins)
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