Z世代はファッションで重視するのはブランドではなく「テイスト」 買い物に失敗したくない堅実な消費傾向で「イメージコンサルティング」も人気に(1/2 ページ)
ファッションをコミュニケーションツールだと捉える人が少なくないようです。
SHIBUYA109渋谷などの施設を展開する「SHIBUYA109エンタテイメント」は9月14日、「Z世代のファッションに関する調査」の結果をSHIBUYA109 lab.で公開しました。調査結果からは、好きなブランドなどにこだわらず、遊びに行く人や場所によってファッションテイストを変える若者の姿が明らかになっています。
調査では、若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.」の独自ネットワークに所属する15〜24歳の若者205人(男性85人、女性120人)を対象にWebでアンケートを実施。その他、大学生7人(男子3人、女子4人)にグループインタビューも行われました。
「あなたは遊ぶときに、どのようにコーディネートやファッションテイストを決めますか」という質問では、約7割が「遊びに行く場所に合わせる(67.3%)」を選択しました。次いで、「遊びに行く場所に合わせる(67.3%)」「遊ぶことに合わせる(53.7%)」「遊ぶ人のファッションテイストに合わせる(30.7%)」という回答が多いという結果になりました。
インタビューでも、「相手の服装に合わせることが多い(男子大学生)」「友達と遊ぶ場所が決まったら、事前にどんなコーデにするか相談する(女子大学生)」と、人や場所などにあわせて服装を選ぶ様子がうかがえます。
また、「ファッションはブランドよりテイストを重視しますか」という問いには、70%以上があてはまると回答(「とてもあてはまる」28.3%、「ややあてはまる」42.9%)。
インタビューでは「好きなブランドは特にないが、GUやユニクロを着ることが多い。ZOZOTOWNでも買うがブランド名は分からない。(男子大学生)」、「韓国が好きで韓国っぽいテイストを着ることが多いが、通販で買っているのでブランド名は覚えていない(女子大学生)」など、ブランドにこだわらず、服の「テイスト」を重視する声があがっていました。総合通販サイトでブランド名ではなくアイテム名で商品を探す若者が多いことも、ブランドが意識されなくなった理由として考えられます。
また、「服を購入するときに重視する点」を聞いた質問では、「デザインの良さ(63.9%)」「サイズ感(55.1%)」「着回しがしやすい(44.9%)」の順に回答が多い反面、「トレンドである(18.0%)」「ブランド(14.6%)」は少なく、流行に流されず堅実に服を選ぶ様子がうかがえました。
Z世代の消費価値観の傾向は、買ったもので失敗したくないという「間違えたくない消費」。 インタビューでは、「Instagramや動画配信サービスで見た骨格診断を参考に自己診断をした。(中略)全身で写真を撮ることが多いので、スタイルが良く見えるようにしたい。(女子大学生)」「パーソナルカラーと骨格診断を参考にしている。(女子大学生)」といった声が集まっており、「失敗した買い物」を減らすために、似合う服を確実に選ぶための骨格やパーソナルカラー診断などの利用が増えているようです。
また、似合う服を選びにこだわる理由には、写真や動画での全身の撮影の機会が多いことも大きく影響しています。誰かに会う時に着る服は、場所や遊び方、相手のファッションを考慮して選び、服を買う時はデザインやサイズ感、着回しなどを重視。Z世代は、ファッションを個性や感性の発信ではなく、相手との楽しい時間や良い関係づくりのためのツールだと捉えているのかもしれません。
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