「電池の捨て方が分からない」というツイートに共感の声が多数集まっています。電気を流す電池は、そのまま捨てていいのか不安な気持ちもありますよね。消防庁によると、捨て方を間違えると「かなりレアケース」ですが火事が起こる可能性もあるということです。では、どのように捨てるのが正しいのか調べてみました。
同庁の調査では、2015〜2020年に起きた乾電池による火災件数は4件(火災で燃えてしまうため、原因が分からないこともあり)。判明した4件のうち、3件はプラス極とマイナス極が短絡(ショート)することで放電し、近くの可燃物に引火したケース。残り1件は乾電池を充電池用の充電器につなげてしまい、液漏れしてコンセントから火が出たということです。ただ、消防庁によると、いずれも大規模ではないうえ、乾電池だけだとかなりの個数が必要になります。以上の話は、腕時計や電子体温計などに使われるボタン電池も同じ考え方で良いということです。
とはいえ、正しい捨て方があるならば、その通り捨てるのが一番。同庁の担当者は、「とにかく絶縁してもらうのが良い」と話しています。一般社団法人電池工業会は、使い終わった乾電池やコイン型のリチウム一次電池はセロハンテープやビニールテープを貼ってから捨てるようお願いしています。「不燃ごみ」として捨てられる場合もあれば、回収ボックスを用意している地域もあるため、詳細は自治体の指示に従いましょう。
ボタン電池も同様に電極部分にテープを貼り、協力店などに設置された「ボタン電池回収缶」に入れるのが正しい捨て方です。入れる際は、お店の方に一声かけてください。居住地域で回収缶を設置しているお店は、同法人のWebサイトから検索できます。
なお、消防庁の担当者はリチウムイオン電池搭載の電化製品について、乾電池などと比べても危険性の高さを訴えています。モバイルバッテリーの火災件数が増加しているということです。リチウムイオン電池を含む小型充電式電池を搭載したもの(デジタルカメラやノートパソコンなど)は、機器から電池を取り外し、端子部分にテープを貼って最寄りのリサイクル協力店に持っていきましょう。居住地域の協力店は、一般社団法人JBRCのWebサイトから検索可能です。
【追記・修正】乾電池およびコイン型電池の捨て方について、記事公開後の指摘を受け「自治体の指示に従う」よう求める文面に修正いたしました。(11月27日15時15分)
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