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年間の最優秀錯視作品のを決める錯視オブザイヤー2021で、鏡の中だけで盤上に映る「幻のクイーン(The Phantom Queen)」が大賞に選ばれました。
「幻のクイーン」はチェス盤の上に並んだ駒を使った作品。鏡の中では中央に白のクイーンが配置され、黒い駒に囲まれています。ところが鏡の手前にある現実の世界には、中央にあるはずの白いクイーンはどこにも見当たりません。
黒い駒を動かすと、鏡の中にある駒も全く同じように動くので、鏡に仕掛けがないことが分かります。では他の駒と同じように存在するはずの白いクイーンは、なぜ現実の盤上には見当たらないのでしょうか。
優勝作品を発表する動画では、錯視の仕組みを解説してネタばらしをしています。チェス盤の柄をうまく利用した錯視で、盤の柄に似せた壁をクイーンの手前に設置。壁があるので手前からの視点ではクイーンが全く見えませんが、鏡側からの視点では壁が邪魔をしないためクイーンが見えます。壁の両面の柄をチェス盤とうまくあわせることで成立する、魅力的な錯視です。
他にも錯視オブザイヤー2021で高評価だった作品として、キスする男女の写真がマスクをつけた人の顔に見える「Mask of Love」や、球体が重力に逆らって坂道を駆け上がるように見える「Impossible motion: magnet-like slopes」など、不思議な作品がたくさん公開されています。解説動画が公開されている作品を次のページでまとめてご覧下さい。
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優勝2回、準優勝2回、ベストテン1回という猛者でした。