SNSに投稿された子どもたちのSOSを見逃さないよう呼びかけるいじめ・自殺防止ポスターの写真が心に刺さると話題です。
ポスターに描かれているのは、一見すると笑顔の女の子。しかし、よく見ると、ひどい暴言と「たすけてたすけてたすけてたすけて」「どうして誰も気づいてくれないのくるしい」「死にたい」などの言葉が彼女の体におびただしく書かれています。そして女の子の上には、「今、いじめられています。だれか助けてください」という小さな訴えが。
ポスターには、「遠くからじゃ分からない。あなたは気づけていますか?」「もっとよく見て」というメッセージが書かれています。
Twitterユーザーの味ぽんさん(@ajiponteacher)が投稿したこの写真には、18万件に近いいいねが押され、「胸に迫るポスターですよね…」「SOSに気づいてあげたいし、打ち明けさせてあげることのできる機会をつくってあげたい」などと反響を呼びました。
この写真は、NPO法人「再チャレンジ東京」が2014年度から実施している「いじめ・自殺防止コンクール」(審査委員長は“夜回り先生”として有名な水谷修さん)で2020年度の最優秀賞に選ばれた作品の1つです。反響について同法人に聞いたところ、「大勢の方に見ていただけるので、大変うれしくおもっています」とコメントしました。
同コンクールでは、ほかにもいじめ・自殺防止を訴えるポスターが受賞しています。同法人によると、これらのポスターは、東京都や埼玉県、愛知県など約7000を超える学校に貼り出されているもようです。
文部科学省の調査によると、2020年度における小・中・高等学校および特別支援学校におけるいじめの認知件数は51万7163件。厚生労働省と警察庁の調査では2020年中における学生・生徒などの自殺者数は1039人です。同法人では「国家の一大事」として、根本的な解決を図るために学校へ出向いて道徳特別授業などを行っています。
画像提供:味ぽんさん(@ajiponteacher)、NPO法人「再チャレンジ東京」
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