北京オリンピック女子フィギュアスケート個人戦が2月15日からスタート。ショートプログラム(SP)終了時点でトップに立ったROCカミラ・ワリエワ選手のドーピング問題を巡り、スケーターたちが怒りと落胆を発信しづけています。
平昌大会の団体戦とペアでメダルを獲得した元カナダ代表のメーガン・デュハメルは競技終了後の16日、SP3位に付けた日本代表の坂本花織選手に言及。国際スケート連盟とオリンピック公式アカウントへあて「もしカオリがフリープログラム終了後も3位に入ったとして、彼女は(団体戦に続き)2つのオリンピックメダルを獲得するわけだけど、表彰式には一度も出られない。ROCの行いのせいで彼女が罰せられると?」と投稿。“正しい行い”とは何なのか問いかけています。
ワリエワ選手を巡っては、禁止薬物が検出されるも15歳という年齢が考慮されスポーツ仲裁裁判所(CAS)は大会出場を認定。デュハメルは試合開始前から「オリンピックスピリットは死んだ」と異議を唱えていました。
こうした背景から米NBCで競技解説を担当する2大会出場歴を持つ元米代表ジョニー・ウィアーは、ワリエワ選手の演技中は言葉を発せず「これまでで最も困難な解説だった」と試合終了後に短い動画をTwitterへ更新。2021年11月にはワリエワ選手本人と対面し人柄を知る関係だったこともあり、皮肉たっぷりに“ここにいるべきアスリート”への応援へ感謝しています。
また米代表マライア・ベル選手のコーチとして大会参加していた平昌大会メダリストの元米代表アダム・リッポンも「このおかしな大会でよくやった」とベル選手をねぎらい、「個人的には日本の女子選手がすばらしかった」と称賛。さらにソチ大会団体銅メダリストのアシュリー・ワグナーも「カオリ・サカモト、今日のSPをハッピーに締めくくってくれてありがとう」と最終滑走者の坂本選手へ感謝を送っていました。
米ニューヨークポストは現地時間15日付の記事で、ワリエワ選手が提出したサンプルから禁止薬物トリメタジジンの他に、ハイポキセンとL-カルニチンの2種の薬物使用が確認されたと報道。いずれも禁止薬物ではないものの、トリメタジジンと同様に持久力向上効果があるとされ、さらなる波紋を広げています。
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