もし1980年代初頭にNetflixがあったら――というテーマで制作されたCM風動画が、「圧倒的センス」「見ててクセになっちゃうw」と10万件以上の“いいね”を集めて話題を呼んでいます。
動画を制作したのはアニメーションの歴史と表現に興味を持つ、かねひさ和哉(@kane_hisa)さん。
「『1980年代初頭に地方局で放送されており地元民ならみんな存在を知っているが契約者の話は聞いたことがないローカルCM』みたいなNetflixのCMを作りました」と動画を公開したところ、10万7000件を超える“いいね”を集めたほか、2万5000件以上拡散しています。
動画ではまず、せき込んでいるサラリーマンや子どもの世話に苦労する女性が登場。「映画館に行けない」ことを嘆いていると、「そんなあなたにNetflix」というナレーションとともに「ホーム・シアター ネットフリックス」というロゴが現れます。
その後も「新作ぞくぞく5000本をご用意」「月額たったの100エン!!」と、ネットフリックス坊やらしきキャラクターが笑顔で宣伝。
最後は“あなたのおうちが映画館……。”というキャッチフレーズで動画は締めくくられています。
この動画には、「イヤホンすると右耳からしか聞こえないのリアル笑」「微妙な画面の揺れが素晴らしいです」と絶賛する声や、「ネットフリックス坊や? が素晴らしい(笑)契約して貯金箱とかタオルもらえそう」「カップヘッドおったぞ」と小ネタを楽しむ人の声が続々。俳優のつるの剛士さんも「好き好き好き」と引用リツイートするなど、注目を集めています。
作者を取材
ねとらぼ編集部は動画の制作を手掛けたかねひさ和哉さんを取材しました。
――どのような着想で作品を作りましたか。
かねひさ和哉:まず「現代の商品やサービスを昔の映像表現で紹介すると、違和感や懐かしさから生じる奇妙な面白さが生まれるのではないか」という思いつきがきっかけになっています。
似た発想で動画を制作しているフィルムエストTVさんのような偉大な先駆者がいらっしゃる中での制作でしたが、自分の場合は当時の地方局のCMにありがちなキッチュでストレートな雰囲気を出せたら良いなと思いながら制作していました。
――制作の上でこだわった点はどこでしょうか
かねひさ和哉:ラストのサウンドロゴは「頭に回るメロディが良いな」と思い友人とアイデアを出し合い制作したので、好反応をいただけてうれしかったです。
――反応についてどう感じましたか。
かねひさ和哉:予想に反して多方面から好意的な反応をいただいたので驚いた反面、このような映像表現をむしろ斬新と捉えて評価してくださる方も多く、映像と音の持つ力を改めて感じさせられました。
――最後に今後作りたい作品(シリーズなど)がありましたら教えてください。
かねひさ和哉:あくまでも研究や文筆の活動が本業ではありますが、今後もこうした「新しいものを古く表現する」動画を趣味の一環としてどんどん作っていきたいなと思っています。
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