日常のハッとするような気付きを与えてくれるツイートを、イラストとともにご紹介する企画「その視点はなかった」。今回は、クロロホルムでもスタンガンでもない……「リアルに人が一番気絶する状況」が、ある意味一番怖いというお話です。
ホラー漫画家が考える人が一番気絶するシチュエーションとは!?
ホラー漫画描いてると悩むのが「キャラの気絶のさせ方」。よくある「腹パン」「クロロホルム」「スタンガン」がどれもリアルじゃ気絶しないことで知れ渡ってるので、じゃあリアルに人が一番気絶するシチュってなんだって考えた時に「ブラック労働で過労」が出てくるのせつない。
(洋介犬さんのツイートより)
ツイ主はホラー漫画家の洋介犬さん(@yohsuken)です。洋介犬さんは、漫画を描いているときに「キャラの気絶のさせ方」で悩むことがあるそうです。
漫画や映画などでよくある「腹パン」「クロロホルム」「スタンガン」で気絶させるのが難しいことは有名。そこで、リアルに人が一番気絶するシチュエーションはなんだろう……と考えたときに思い浮かんだのは……。
「ブラック労働で過労」でした。せつない、と洋介犬さん。あくまでも漫画の構成上の話ではありますが、人を気絶させるリアリティーのある設定が、身体的に受ける暴力や精神的に感じる恐怖ではなく、「ブラック労働で過労」というのは、やっぱり悲しい。
といいつつも、納得もしてしまう自分も……。どんな設定でもできれば気絶はしたくないものですが、物理攻撃を受ける、という分かりやすい攻撃よりも、過労は日々の小さな攻撃が積み重なるため、気が付かないというのが怖いですね。あらためて、心と体を休めること、大事!
このツイートに対して「過労で気絶は何度かやりました。急に胸に痛みが走って、音が遠くなって、皮膚感覚が判らなくなっていくんですよね。こわい」「ある意味、最もリアリティがあってホラーな気の失い方かと」「車に正面から撥ねられ、毒を盛られ、脳梗塞に見舞われ、15段以上ある階段から突き落とされても意識は保てました 人生初の、そして唯一の気絶した状況は週7で働いていた時で、原因は『極度の過労』でした」と実際に過労で気絶した人からのコメントなどが届いています。
人が気絶する設定として「ブラック労働で過労」が当たり前な世の中になりませんように。労働条件があまりよくなかったり、ストレスがかかったりする職場もあるかもしれませんが、まずは気絶しないように生きよう! まずは!
ちなみに、洋介犬さんが手掛けた漫画『外れたみんなの頭のネジ』第13巻(アース・スターコミックス)は、4月12日に発売。また、22日にはKADOKAWAより『反逆コメンテーターエンドウさん』第1巻が刊行されます。
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