電気代1700万円アップで「やばい 大ピンチです」ある遊園地の悲鳴ツイートが話題に 「エグいて」「どうにか持ちこたえて」の声(1/2 ページ)
やむなく値上げをすることに。
年間電気代が約1700万円値上げされ、大ピンチに陥ったという遊園地の公式アカウントのツイートが話題になっています。Twitterでは再契約を検討したいという社内稟議書が公開されていますが、金額がエグすぎる……。
稟議書を公開したのは新潟県阿賀野市にある遊園地「サントピアワールド」の公式Twitterアカウントです。稟議書は「電気料金の再契約について」というもので、電力自由化により契約した、いわゆる新電力事業者に支払う今後の年間の電気代が約1800万円からほぼ倍にあたる約3500万円になってしまうという衝撃の内容です。
原発の停止や、ウクライナ情勢、円安などにより電力価格が全般的に高騰している昨今。新電力事業者との契約を巡って経営が圧迫されている企業も多い中、ツイートは大きな波紋を呼びました。
リプライ欄には「アカン!これは普通に破産する。電気代倍はエグいて」「私の思い出の場所、、、どうにか持ちこたえてほしいいです」など心配する声が多く寄せられています。
実際に経営に与える影響や対策について「サントピアワールド」に聞いてみました
――電気代が倍になった場合に採算は取れるのでしょうか?
サントピアワールド:コロナの影響で入場者数が半減していました。感染状況が落ち着いてきてようやくこれからと思っていた矢先の電気代の大幅値上げですのではっきり言って採算は苦しいです。実情を知ってもらいたくてあのようなツイートをしました。本当は電力会社との契約書も含めお見せできるものは全て公開したかったのですが、法的な問題もあり、あのような稟議書をアップする形にしました。
―― 値上げなどの対応を予定していますか?
サントピアワールド:経営が苦しくなるため、入園料の一部を値上げすることを決断しました。基本の入園料は据え置きます。アトラクションが乗り放題となるキップが3種類ありますが、7月1日からそれぞれ400円値上げします。値上げ幅は極力抑えましたが、新規に他の電力会社と契約するのが困難な状況です。ご来場いただくお客様にご負担をおかけする形となり申し訳なく思っています。
―― 今後の対応は?
サントピアワールド:園内の古いエアコンを省エネタイプのものに取り換えたり、お客様にご負担をこれ以上かけないためにも従業員一同節電に取り組んでいます。少しでも経営コストをカットしようとして、取り組んだ新電力との契約ですが、社会情勢に左右されてかえって経営を圧迫された事例です。今回のツイートを多くの経営者の判断の参考にしていただければ幸いです。遊園地として今後も地域の子供たちの笑顔のためにどんどんイベントを企画していきますので、ぜひご来園いただきたいと思います」
なお、今回Twitterで大きく話題となった稟議書は18日から園内に展示されるということです。
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