強いくせ毛に悩んでいた女の子が、縮毛矯正するために伸ばしていた髪をカットし、くせ毛を生かしたショートヘアスタイルに変身する動画がInstagramに公開され、大きな話題になっています。投稿は記事作成時点で2万9000件の「いいね」を集め、「すごくかわいい」「とっても似合ってます!」と多くの反響が寄せられました。
動画が投稿されたのは、Instagramアカウント「curly girl JS」(@curucuru_wk)。くせ毛に悩む小学5年生の女の子の母・tomoさんが、すてきなカーリーガールを目指す母娘の挑戦記録を公開しています。今回の動画は、娘がくせ毛を生かしたカーリーヘアにカットするまでのいきさつと、カット前・カット後のビフォーアフターをまとめたものです。
娘ちゃんは、根本から強いウエーブのついたくせ毛と、多毛、硬毛が悩みの種でした。小学校高学年になり、周りの友人が縮毛矯正をかけてさらさらのストレートヘアになった姿を見て憧れ、縮毛矯正のために髪を伸ばしていたといいます。
しかし、幼いころには柔らかくふわふわの髪を「いい髪だね」と褒められることが多かったこともあり、困ったくせ毛を嫌いになりきれていない様子だった娘ちゃん。ヘアカットのリサーチをしているうちに気持ちが変わり、縮毛矯正をかけるのではなく、くせ毛を生かしたヘアスタイルへシフトチェンジすることに決めました。
tomoさんは、「くせ毛を自分の個性として好きになりたい」という娘の希望をかなえるべく、くせ毛カットをしてくれそうな美容師さんを探し出しました。期待を込めてInstagramでDMを送りましたが、「カットだけでどうにかなる髪ではない」という悲しい返事が届きます。
ショックを受けたtomoさんですが、めげずに娘の写真を付けたDMを送り、ヘアカットをしてくれる美容師さんを探しました。そして、ついにすてきな美容師さんとの出会いにつながったのです。
その美容師さんは、くせ毛を専門とする人ではありませんでした。しかし「私の全力をもって取り組ませていただきたいです」と言ってくれただけでなく、娘ちゃんの髪と「しっかり向き合いたいから」と、営業時間の最後の枠に予約を入れてくれたといいます。
そして、いよいよヘアカットの日を迎えました。カット前、肩につく長さまで伸ばしていた娘ちゃんの髪は、全体に大きく広がっています。それが美容師さんの手にかかると……? ほどよいボリュームで躍動感があり、まるでパーマをあてたような仕上がりに! 外国人風のふわふわ・くるくるの巻き毛がおしゃれで大人っぽく、娘ちゃんにとてもよく似合っています。希望していた通りのくせ毛を生かしたカーリーショートヘアで、娘ちゃんも嬉しそうです。
動画を見た人からは、「おおー。かっこいいですね! パーマかけてもこんなに綺麗なシルエットにはならないです。すてきです」「すごくかわいい。良い美容師さんに出会えてよかったですね」「すっごいオシャレ。大人っぽいし似合ってめちゃくちゃすてきです」など、多くの称賛の声が寄せられました。
また、「私もプードルさんみたいなクリクリ・クルクルですが伸ばしながら20年以上通っている美容室があります。カットのみで、クセを生かしてくれます。他は行けないです」「私も天パだけど、こんなにステキにカールを生かして切ってくれる方がいるのは希望です」など、似た髪質の人から共感コメントや勇気付けられたという声も届いていました。
投稿者のcurly girl JSさんに詳しい話を聞いてみた
ねとらぼGirlSide編集部では、投稿者のcurly girl JSさん(娘ちゃんのママ・tomoさん)に話を聞きました。
−これまで、娘さんのくせ毛の悩みにはどんなことがありましたか?
curly girl JSさん:ポニーテールは箒のようにチリチリした尻尾になり、三つ編みはしめ縄のようになります。後毛がチリチリするので、きっちり編んだり、学校で解けて困らないように毎朝しっかり結んでいました。時間がかかるし、思ったスタイリングにはなりにくいので苦労しました。
−娘さんが縮毛矯正を検討するに至ったエピソードがありましたら教えてください。
curly girl JSさん:高学年になると、学校のお友達や知り合いのお姉さん達の中に縮毛矯正を始める子が出てきました。さらさらツルツルの仕上がりを見て憧れていました。娘はダウンスタイルで外出する事は考えられなかったので、縮毛矯正をすれば、自分も髪を下ろして学校に行けると考えたようです。
−娘さんが縮毛矯正ではなくヘアカットを選択したいきさつを教えていただけますか?
curly girl JSさん:「くせ毛」「縮毛矯正」でリサーチしていると、キラキラの髪が出てきます。どこの美容院にお願いしようかリサーチしていたら、「くせ毛」のハッシュタグ検索で、真逆のカーリーヘアのカット投稿が出てきました。くせ毛を生かしたカットのBefore Afterに母の私がとても感動して娘に見せたところ、自分のくせ毛そのままで作るスタイリングも別にあるのか!? と興味が湧いたようです。
縮毛矯正をしてさらさらになっても、生えてくる髪はくせ毛のままでアンバランスになるから定期的に矯正をしないといけない事は説明済みだったので、それは生えてくる髪が嫌になるなと思ったようです。
髪が柔らかかった幼少期はクルクルふわふわでかわいいと言われていた時期もあったので、自分の困ったくせ毛を嫌いにもなりきれていないようでした。くせ毛を生かせるのなら自分の髪を生かしたいと、はっきり意思表示されました。
−美容室に行った当日の様子や、ヘアカット後の感想を教えてください。
curly girl JSさん:担当してくださった美容師さんはくせ毛専門という方ではありません。こんなのはどうかな?と、強めのパーマを当てたいろんなカーリーヘアの写真を見せてくださいました。あ、この方、娘の髪を切るにあたって、娘のくせに似ているパーマスタイルをあらかじめ調べてくださったんだなとすぐわかりました。
でも、娘は「もっと短いのがいい!」とショートをお願いしたのです。(美容師さんは)じゃあ、切りながらバランス見てやってみようと言ってくださいました。美容師としての経験や知識を押しつけず、娘の希望を聞いて、寄り添ってくださる対応にとても好感が持てました。
仕上がりは本当にすてきで、パーマをあてたようでした。いつも美容院では広がった娘の髪をヘアアイロンで執拗(しつよう)にストレートにされて返されていたので、初めてのナチュラルな仕上がりに感激しました。娘は何度も鏡を見て、ニコニコしていました。娘は「これからずっとあの人に切ってもらいたい!!」と言っています。
(了)
tomoさんは動画に添えて「美容院嫌いになっている方々、コンプレックスに寄り添ってくれる美容師さん、絶対見つかります! あきらめないで!」とコメント。記事化にあたり「くせ毛に悩む人たちやその保護者の方に少しでも届くとうれしいという思いで投稿しました。くせ毛がコンプレックスの人はたくさんいると思います。もちろん縮毛矯正もありで、自分が輝けるならどちらでも素晴らしいと思っています。ただ、縮毛矯正の手段しかしらない人たちが多すぎる、そんなに自分の髪を否定しないで! と強く思います」と投稿への思いを伝えてくれました。
かわいい髪形になった娘ちゃん、くせ毛の悩みを理解して寄り添うtomoさん、娘ちゃんのくせ毛に真摯(しんし)に向き合う美容師さん……。誰もがすてきで、心があたたかくなる動画ですね。
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