セガのゲーム機「メガドライブ」を最大限に拡張した通称「メガドラタワー」型のウェディングケーキが、あるゲーマーの結婚披露宴に登場して話題を呼んでいます。新郎新婦が“初めての共同作業”で、「ソニック&ナックルズ」風のカートリッジをさして完成!
メガドラタワーとは、メガドライブにCD-ROMドライブの「メガCD」と、アップグレードブースターの「スーパー32X」を接続し、さらにロックオンカートリッジ(※)を挿入することで、全高を可能な限り高めたシステム。ゲームが好きなSさん夫妻は結婚式に際してパティシエに依頼し、この巨塔をかたどったケーキを実現しました。
※「ソニック&ナックルズ」に採用された、それ自体にメガドライブのカートリッジ端子を備えたゲームカートリッジ。ソニックシリーズの旧作など、他のゲームカートリッジを挿入すると、特別なステージやモードが追加される
ゲーム機本体は、「16-BIT」の金文字や各種スイッチ、背面の入出力端子に至るまで細かく再現。ソニック&ナックルズのカートリッジ(ナックルズの代わりにソニックのガールフレンドのエミーを描いたアレンジバージョン)はアイシングクッキーで作られており、披露宴の最中に新郎新婦の手で差し込まれて、タワー完成と相成りました。
ゲーマーの夢が詰まったウェディングケーキは、招待されたNAGASEおじさん(@NAGASE_FC3S)さんのツイートがもとで、「メガドラの全部盛りだ」「異世界おじさんの結婚式かな?」などと話題に。拡散の末にセガ公式アカウントからも祝福のリプライが寄せられました。
編集部は新郎のSさんを取材し、ケーキを作った経緯やセガへの思い入れなど、詳しい話を聞きました。
―― メガドラタワーケーキを作ったきっかけは?
Sさん 私も妻もテレビゲームが好きで、「せっかくケーキをオーダーメードするならゲーム機のデザインに」という話になったんです。そこでネットで前例を調べたところ、ファミコンなどのケーキはあってもセガ系はなかったことと、もともとケーキは2段で作る予定だったことから、「メガドライブとメガCDで2段ケーキになるのでは?」と思いつきました。セガといえば、披露宴の翌日がメガドライブミニ3周年の日でしたし、メガドライブミニ2の発売も近いですし、テレビでは「異世界おじさん」のアニメも始まって話題性は高いですし。そこからさらに、「メガCDまで付けるなら、もうメガドラタワーまでやっちゃおう」「ゲーム機をケーキにするなら共同作業はケーキ入刀ではなくカセットの挿入にして、そこから2人のストーリーが始まるという筋書きにしよう」と、アイデアがふくらんでいきました。
―― 参加者からはどのような反応がありましたか
Sさん 黒い見た目が多少心配でしたが、結果的には「ケーキが一番おいしかった」と評判でした。参列者の多くはアニメ好きで、異世界おじさんのネタで分かってくれた人、リアルタイムでメガドラを知っていた人も多く、また自分がレトロゲーム、セガハードが好きなことはずっと公表していたこともあって、すんなり受け入れてくれました。前情報は全く出していなかったので紹介されたときは驚きと笑いの声が起こりましたが(笑)。
また、カセットを挿入する前に端子をふーふーするしぐさを加えたのも好評でしたし、ファーストバイトで、外装の黒が口の周りに付いて盛り上がったのは思わぬ副産物でした。披露宴当日は台風が直撃して、出席をキャンセルされるかたもいらっしゃったのですが、まさかSNSでこんなにも多くのかたに見ていただけるとは思ってもいませんでした。
―― セガやメガドライブについて、特に思い出深いゲームや出来事などはありますか
Sさん 私は1992年生まれで、実はメガドラ世代ではないんです。子どものころに親戚が持っていた、ドリームキャストの「ソニックアドベンチャー」に一目ぼれしてソニックシリーズの大ファンになり、新作から旧作まで買い集めていくなかでメガドライブと出会いました。高知県在住ですが、お台場ジョイポリスのソニックバースデーパーティにも足を運んでいます。
ほかで好きなのは「アウトラン」と「アフターバーナー」ですね。どれも爽快感とBGMがたまりません。ちなみに、妻はセガ作品だと「ぷよぷよフィーバー」シリーズが好きなようです。
協力・画像提供:新郎のSさん/NAGASEおじさん(@NAGASE_FC3S)さん
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