不正利用への懸念で物議をかもしたイラスト生成AI「mimic」が再始動 運営が語る“炎上”の原因とは(1/3 ページ)
「実態と異なる架空のmimicのようなものが広がってしまった」――。
イラストレーターの絵の特徴を学んでイラストを生成するAIサービス「mimic」。サービスのリリース時には、イラストが第三者に悪用される危険性などについて批判が多く集まり、たった1日でサービス停止となったことで注目を集めました。それから約2週間が経過した9月14日、運営会社のラディウス・ファイブ(RADIUS5)は不正利用への対策方針を発表。サービス再開へ向けて走り出した今、あらためて当時の“炎上”について考えを聞きました。
※インタビューは13日に実施したものです
“炎上”の原因は何だったのか?
8月29日にリリースされた「mimicベータ版」は、イラストレーターが自分の絵を読み込むことで、その絵柄に沿った専用のイラストメーカーを作成できるAIサービス。その目的は、イラスト制作の参考資料としての利用や、SNS・ファンコミュニティーの活性化など、クリエイターの創作活動をサポートするというものでした。
ガイドラインには「他人のイラストを勝手にアップロードしないでください。必ずあなたが描いたイラスト、もしくは権利を保有しているイラストをアップロードしてください」との記載が。また、「権利侵害を発見した場合はアカウントの停止・捜査機関への情報提供など、然るべき措置を講じます」と不正利用を禁じる文言も盛り込まれていました。
しかし、他人の絵か自分の絵かを判断する具体的な方法や基準が明示されていなかったため、SNS上では「どのように自分の絵だと判別するのか」という点が問題視されます。加えて、利用規約第12条の3の記述に「マーケティングやプロモーションの利用に関しては、無償かつ著作権を行使しない」という旨の文言があり、一部物議をかもしていました。
このように、イラストの権利に対する不安を抱えた数々の批判を受け、「mimicベータ版」はサービス停止を発表(関連記事)。こうした“炎上”の原因は、いったいどこにあったのか。運営のRADIUS5は、「実態と異なる架空のmimicのようなものが広がってしまった」と振り返ります。
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サービスの慎重な運用と、節度を持った利用が求められます。