ロイホのパンケーキ、TBS「ジョブチューン」で“不合格”にしたシェフが釈明 「番組に批判を誇張する演出があった」と主張(1/2 ページ)
「よく良く考えれば、同業者の料理をジャッジすると言うこと自体が間違っていたと思います」とコメント。
チェーン店のメニューを一流料理人がジャッジしていくTBSの人気番組「ジョブチューン 〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」で、ロイヤルホスト(以下、ロイホ)のパンケーキが「不合格」となって物議を醸している件について、番組に審査員として出演したシェフがFacebook上で釈明しました。
番組でのジャッジについて釈明したのは、京都にあるフレンチレストランのシェフである前田元氏。前田氏は番組への出演オファーがあったときは家族やスタッフから賛否両論あったものの、慢性的な人材不足に陥る飲食業界で「何かできる事があるのでは?」と考え、出演を承諾したと説明。
「忌憚のない意見を言い合う事で、商品開発の大変さや、苦労する部分を見ていただけるんじゃないか? お客様が喜んでいただくために必死に仕事する、そしてその事でお客様が笑顔になる。飲食業は本当に素晴らしい業界なんだと知って欲しい」という思いがあったと述べています。
前田氏によると、番組の出演料はノーギャラで、合格/不合格のジャッジにはヤラセは一切なかったとのこと。前田氏はジャッジする際には、「このままで文句無く美味しい」という場合は合格、「もう少し改良すればもっと良くなるはず」という場合は不合格と判断したとしています。
ロイホのパンケーキについては「焼き色、ビジュアルにかなりこだわっておられ、確かに見た目美しさは素晴らしかったです」「もちろん低価格であのクオリティは凄いです。長年愛されている事も素晴らしいです」としつつも、「香料の強さ」に改善点を見いだしたと言及。
「小麦粉と砂糖が合わさって生まれる香りは、何とも言えない良い香りがします。そういった素材の持つ良さをもっと出した方がいい、香料がマスキングしている」として、収録時には「そのために価格が上がっても、それ以上に美味しい商品になればお客様も納得していただけるんじゃないですか?」と発言したと振り返りました。
収録は「商品開発会議のような雰囲気」で、収録が終わったときには「今回はいい回になったんじゃないか」と感じていたとのこと。ところが、番組が放送されると、批判が相次ぐ事態になりました。
その理由について、前田氏は番組の制作で「批判を誇張する演出」があったとして、「飲食業が魅力的な業界だとは感じることができませんでした」「企業様が求められるのは、忌憚のない意見であり、それが少しでもお客様の満足に繋がれば、との考えはほとんど伝わりませんでした」と不満を述べています。
前田氏は最後に「よく良く考えれば、同業者の料理をジャッジすると言うこと自体が間違っていたと思います。同じ飲食業に携わる者として、開発から、オペレーション構築の苦労は計り知れません。ましてや全国何百店舗に同じクオリティで提供することなど、私には到底できません。それなのにその想いが詰まった料理に合否をつけることなど、完全に思い上がりだったと痛感致しました。皆さまのご批判も、全て真摯に受け止めます」とコメント。
続けて、「今後は違う形で、飲食業がより魅力的な業界となるように、努力していきたいと思います。この度は大変ご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした」と述べています。
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