米ロサンゼルスを拠点にハイパーリアリズム彫刻家として活動するカズ・ヒロさんによる著名人の肖像彫刻が、驚くほどリアルだと注目を集めています。
カズ・ヒロさんは25年もの間ハリウッドで特殊メイクアップアーティストとして活躍した後、2012年から本格的に彫刻家として活動。その肖像彫刻は、樹脂やプラチナシリコンなどさまざまな素材を使って、モデルとなる人物に極限までそっくりに作り上げます。
カズ・ヒロさんが、恩師のディック・スミスさんの80歳の誕生日に制作した肖像彫刻は、どちらが本物か分からないほどリアルな仕上がりとなっています。
ほかにも「ポップアートの巨匠」として知られるアンディ・ウォーホルや名女優のオードリー・ヘプバーンなど、どの肖像彫刻を見ても生きているようにしか見えないほどにリアルな仕上がり。カズ・ヒロさんは自身の作品について、「私の目指しているのは、ただ似せた肖像を作るのではなく、ポートレイトを其々の内面や感情を内側からシリコンを重ねて作り上げることだ」と述べています。
カズ・ヒロさんは10代のころから特殊メイクの技術に魅せられ、学生時代に雑誌で特殊メイクの巨匠、故ディック・スミスさんの住所を見つけ、手紙を送って文通するまでの仲になったとのこと。高校卒業後には当時日本では珍しい特殊メイクの会社を立ち上げ、黒澤明監督と一緒に仕事をすることになったのです。
2017年の映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」では、主演のゲイリー・オールドマンさんを見事に英政治家ウィンストン・チャーチルへと変身させ、翌年2018年には当時日本人として初のアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞しました。
カズ・ヒロさんのInstagramでは他にも驚くほどリアルな肖像彫刻の他に、特殊メイクでウィンストン・チャーチルに変身したゲイリー・オールドマンさんも見られます。
Image credit:Kazu Hiro(Instagram)
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