ジャニーズ事務所の藤島ジュリーK.社長は5月14日、前社長の故ジャニー喜多川氏による性加害問題についての見解と対応について説明しました。
ジュリー社長は事務所公式サイトで公開した動画で、性加害問題について「世の中を大きくお騒がせしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。何よりまず、被害を訴えられている方々に対して深く、深くお詫び申し上げます」と謝罪。また関係者やファンに失望や不安を与えたとして謝罪しました。
公式サイトではさらに、各方面からの質問への回答を掲載。「なぜ、すぐに会見を行わなかったのか?」「告発についてどのように受け止めているのか?」などの質問に答えています。
「告発は事実か?」との質問に対しては、「当然のことながら問題がなかったとは一切思っておりません」としつつ、ジャニー氏に確認できない中で個別の告発内容について「事実」と認める、認めないと一言で言い切ることは容易ではないとしています。「さらには憶測による誹謗中傷等の二次被害についても慎重に配慮しなければならないことから、この点につきましてはどうかご理解いただきたく存じます」
「ジャニー氏の性加害を事務所やジュリー社長は知らなかったのか?」との質問については「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」と回答。その理由として、事務所のあらゆることをジャニー氏とメリー喜多川氏だけで決定し、会社運営に関わるような重要な情報を2人以外は知ることができない状態が恒常化していたという事情があったと説明しています。
再発防止策については、自身が代表に就任して以降は「エンタテインメント業界という世界が特殊であるという甘えを捨て」、コンプライアンスの強化を進めているとのこと。外部からの協力も得ながら「コンプライアンス委員会」を設置しており、今後は社外取締役を迎え入れて経営体制を抜本的に見直すと述べています。また自身の経営責任については、辞職する選択肢も考えたとしつつも、今やるべきは被害を訴えた人に向き合うこと、事務所を改革することだとの考えを示しています。
被害を訴えてきた人たちにどのように向き合うか、との質問に対しては「デリケートな内容であり、詳細については検討中ではありますが、被害を訴えておられる方々、精神的に苦しんでおられる方々に対しては、カウンセラーをはじめ、専門家の力もお借りしつつ、誠実に向き合ってまいります。それをやらずして、私たちに未来はないと考えております」と答えています。
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