「STEINS;GATE」のゲームをエンディングまで無許可アップロードしたYouTuberを逮捕 ゲーム動画のガイドライン違反摘発は全国初(1/2 ページ)
ゲーム動画のガイドライン違反摘発は全国初です。
宮城県警察本部生活環境課と南三陸警察署は5月17日、YouTube上にゲーム「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」のエンディングを含むプレイ動画と、アニメ「STEINS;GATE」「SPY×FAMILY」の動画を、権利者に許可なくアップロードした男性について著作権法違反の疑いで逮捕しました。ゲームプレイ動画のガイドライン違反での摘発は、今回が初のケースとなります。
CODA(コンテンツ海外流通促進機構)によると、男性はニトロプラスらが著作権を有するゲーム「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」のプレイ動画をYouTube上にアップロードしており、ニトロプラスがガイドラインで禁止しているエンディングを含む1時間程度のプレイ動画を公開することで広告収益を得ていたとのこと。
また男性は、KADOKAWAらが著作権を有するアニメ「STEINS;GATE」、東宝らが著作権を有する「SPY×FAMILY」の動画についてもそれぞれ権利者に無断で編集し、字幕やナレーションを付ける「ファストコンテンツ」のアップロードも行っていました。
今回のケースでは、男性が2019年から長期間にわたりアニメ作品の無断アップロードを続けていたことから、KADOKAWAがCODAに相談の上、「悪質な行為である」と認定。鑑定書の提出など警察への捜査協力を行ってきたとしています(KADOKAWAの声明より)。
KADOKAWAのコメント
当社は、映像、出版、ゲームなどを手掛ける総合エンターテインメント企業として、さまざまな著作物に対する著作権侵害行為について、断固たる対応を取り、また著作権保護に対する啓発活動を推進しております。
今後も利用者がコンテンツから享受する楽しみを守り、不正な行為を行う者から権利およびクリエイターをはじめとする権利者の経済的利益を保護するとともに、国際的に評価の高い日本のコンテンツを創出する環境や産業としての競争力を維持・強化し、文化の普及と発展に持続的に貢献してまいります。
関係者、ユーザーの皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。
CODAのコメント
YouTubeなどの動画投稿サイトにおいては、ゲーム実況などのゲームプレイ動画が人気を集めていますが、ゲームのプレイ動画の利用については、原則的には権利者の許諾を得る必要があり、無許諾でのアップロードは著作権侵害行為です。
特にストーリー性のあるゲームのムービーシーンのみを繋ぎあわせてゲーム内容が短時間でエンディングまで分かるように編集し、投稿する行為や、エンディングシーンだけを抜き出して投稿する行為は昨今問題視されております。ただし、現在、ゲームメーカー各社や各ゲームでガイドラインを定め、プレイ動画のアップロードを認めているケースも増えており、許可された内容に従えばゲームプレイ動画をアップロードすることができる場合もあります。
今回対象となったゲームのプレイ動画は、前記の問題例に合致するような極めて悪質な事例であったため、このような対応となりました。
アニメについても、ファスト映画事件同様、クリエイターらが時間、労力、費用をかけて制作した著作物を無許諾で加工、アップロードして広告費を得る行為は決して許されません。
CODAでは、今後とも引き続き日本コンテンツの不正利用の一掃と著作権の適正な保護に努めてまいります。
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